寺地拳四朗「普通の防衛戦はもういいかな」矢吹との因縁の再戦制し今後に言及
ボクシングWBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(30)=BMB=が王座返り咲きから一夜明け、京都府城陽市内からオンライン会見を行った。昨年9月に10回TKOで初黒星をつけられた矢吹正道(29)=緑=とのダイレクト再戦に3回KOで圧勝。今後については「普通に防衛はもういいかなという感じはあります」とビッグマッチを求めていくことを強調した。
完勝を物語るように、拳四朗は傷ひとつない顔で会見に登場。試合後は城陽市内の実家で過ごした。「本当に夢のようにうれしいというか、うれしいの一言なんですけど、あまり眠れなかったのでまだ眠たい感じです」と話した。KO勝利での反響も大きく祝福ラインは250件。インスタグラムのメッセージなど合わせると500件ほどが届いたという。公式ユーチューブチャンネル「拳四朗チャンネル」の登録者も数百人増えた。
試合では王座を8度防衛してきた距離を確保して戦う従来のスタイルから一変。立ち上がりから終始前に出てプレッシャーを与え、3回に右ストレート一撃で仕留めた。「あのスタイルも結構僕は気に入っていて。印象的にもすごく攻めているので良いと思った。ああいう戦い方も今後もしていく可能性もあるし、脚を使った方がいい相手には脚を使う可能性もある。より相手は混乱してくるのかなと思います」と戦術の幅が広がった。
王座に返り咲いた先の話として、WBA世界同級スーパー王者の京口紘人(ワタナベ)ら他団体王者との統一戦、もしくはフライ級に上げての2階級制覇を掲げてきた。「どれも一緒ぐらい興味がある」と試合を組むチャンスの大きい方を優先させる考えだ。
父でもあるBMBジム・寺地永会長(57)は「夏にできて、年末もう一回にできたら」と今年あと2試合を計画。「拳四朗が言うように普通の防衛戦じゃなくて、もし世間が注目するようなカードで組んでいけたらなと思います」とビッグマッチを画策する。