JBCが解散を発表 新型コロナで財政難 亀田裁判でも約1億円の賠償命令
日本のプロボクシングの全試合を統括する一般財団法人日本ボクシングコミッション(JBC)が31日、財政難により解散を発表した。同日に開催した理事会・評議委員会後に永田有平理事長がオンライン会見し、明らかにした。2期連続で純資産額が300万円未満となった場合は解散するという法人法に基づく。今後は永田理事長が代表清算人となり、手続きを進めていく。
永田理事長は現在予定されている試合については支障を来さず行っていくと明言。今後は再建計画を打ち出した上で支援先を探し、一般財団法人としての継続を目指す考えを示した。
永田理事長は財政難の理由を「コロナの影響」だと説明。プロボクシングの試合承認料、プロボクサーやセコンドのライセンス料が主な財源であるJBCにおいて、コロナ禍での試合数減、ボクサー人口の減少が影響したと説明した。
一方でJBCでは多額の訴訟費用などを抱え、20年末の財務諸表では約2500万円の債務超過に陥っていた。2月24日には元世界王者の亀田興毅氏(35)らがJBCとその関係者らを相手に約6億6000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が東京高裁で言い渡され、約1億円の支払いがJBCなどに命じられている。
JBCは1952年に設立。78年に財団法人、2013年に一般財団法人へ移行している。