村田諒太 好勝負宣言 ついに両雄並び立つ!レフェリー因縁パボン氏に決定も問題なし

 「ボクシング・WBA・IBF世界ミドル級王座統一戦」(9日、さいたまスーパーアリーナ)

 記者会見が7日、都内で開かれ、村田諒太-ゲンナジー・ゴロフキン戦のレフェリーはルイス・パボン氏(プエルトリコ)と発表された。17年5月に村田が王者アッサン・エンダム(フランス)に不可解な判定で敗れたWBA世界ミドル級戦のレフェリーを務めた因縁の人物だ。何やら不穏な空気が漂いそうだが、試合に集中する村田は関係者やファンに「すばらしい試合をお届けする」と好勝負を誓った。

 14年に米国でスパーリングを行った両雄が久々の対面。村田はあこがれの存在でもある相手と並び立った心境を「ゴロフキン選手と日本で試合ができることはすごくいい巡り合わせ。ゴロフキン選手をはじめ、この試合を作ってくれた関係者に感謝します」と語った。

 だがこの日、気になることが明らかになった。レフェリーがパボン氏に決定。不可解な判定で村田が敗れ、後にWBA会長が謝罪し、再戦指令を出す騒ぎとなったエンダム戦を裁いた人物だ。

 19年7月に村田が王座を奪回したロブ・ブラント(米国)戦も裁いているが、その試合でも村田が「はよ止めろよと思った」と振り返るほどの1分以上連打を浴びせた末のストップだった。見る側には後味の悪い結果になるのではという不安が湧いてきそうだが、帝拳ジムの本田明彦会長は「全然問題ない。彼一人が悪かった訳じゃないから」と一笑に付した。

 村田はジャッジ陣への言及はなかったが、コロナ禍の影響を受け、当初の21年12月から約4カ月の延期を経て実現するこの試合に尽力した関係者に感謝の好勝負を宣言。「ものすごくリスクがある中でこの試合を組んで下さった方に感謝しますし、会場に来て下さるみなさまにも感謝します。だからこそすばらしい試合をお届けします」と力強く語った。

 延期はマイナスばかりではなく「時間ができた分、スパーリングの量、実戦練習が長い期間できたので、いい感じがつかめています」と受け止める。「あとはそれがあさってのリングで出るかどうか。それは神のみぞ知る」。勝利の女神はどちらにほほえむか。

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