村田諒太 進退は「このあたりがいい辞め時」も「まだ答えは出せない」 NHK「クロ現」で
ボクシングの前WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(36)=帝拳=が11日、NHK「クローズアップ現代」で放送された桑子真帆アナウンサーによるインタビューで、IBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキンとの王座統一戦に敗れた心境を語った。
試合前の段階では「もう間違いなく負けたら引退じゃないですか。勝ってもたぶんこれ以上続けるって選択肢はない」と語っていたが、注目される去就について「確かに思ったよりやれて、でもこれはどうなんだろう。そこはやっぱり冷静な判断をしていかないといけないので。しっかり判断を下せるようにしないといけない。今の僕としては、このあたりが本当はいい辞め時なんだろうとは思っています。ただ、まだ答えは出せないなという」と、話した。
最強のボクサーと戦う恐怖を乗り越え、日本ボクシング史上最高の一戦と言われる戦いを終え「こんなかけがいのない日々はない。もう1回経験しろと言われたら、めっちゃ嫌ですよ。絶対、断固拒否しますよ。ただ、結果としてそこに立ち向かうことが人間を作っていく。ゴロフキン選手じゃないとこんな気持ちにさせてくれなかった。変な話、勝てると思っている選手だとこんな気持ちにはさせてくれなかった」と振り返り、「“確かにゴロフキンよりも弱かった。だから世界一ではない。それは認める。だけどお前は強さをちゃんと追いかけたよ。これから今から辛い事が人生にある。だけど、このまま頑張れ”って、僕に対して今、声を掛けてあげられる。そういう気持ちにさせてくれるゴロフキン選手に感謝してますし、そういった意味で強くなれたかなと思う。自分に負けなかったというこの気持ちは何物にも代え難い」と、充実感を漂わせた。