地下格闘技出身、赤林檎がボクシング転向後3戦目で初戴冠
「ボクシング・WBOアジアパシフィック女子バンタム級王座決定戦」(16日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
日本拳法、総合格闘技出身の日本同級3位、赤林檎(27)=真正=が、同2位の平安山裕子(35)=平仲=に2回1分23秒TKO勝ち。ボクシング転向3戦目で初のタイトルを手にした。
23戦のキャリアを持つ平安山に対して「緊張した」と言いながらも、「なめるなよと思った」と負けん気を見せた。「(平安山は)KO負けがないと聞いていたので、一発目になってやろうと思った」とゴング直後から猛攻。1回に相手をコーナーに追い詰め右ストレートでダウンを奪うと、2回のラッシュで2度目のダウンを奪い、レフェリーが試合を止めた。
「何にも代えられないくらい格闘技が好き。これ以上楽しいことはない」と言うリングの申し子。高校時代に始めた日本拳法を強豪の追手門大まで続け、卒業後はキックボクシングや総合格闘技の世界を渡り歩いた。
「フリーだったので公園などで練習していた」と振り返り、「赤林檎」というリングネームも「地下格闘技の世界は変な名前ばかりで、友達がノリでつけてくれた」と由来は不明だ。パンチは得意だったが、寝技やキックが苦手で「蹴らんでいいし投げんでいいから」とボクシングに転向し、真正ジムから1年前にデビュー。これで戦績を3戦3勝(2KO)とした。
華やかなビジュアルとは違い、アグレッシブでパワフル、泥臭い攻撃が武器だ。「きれいなボクシングはできないけど、型にはまらず自分らしくいきたい。こんなボクサーがいてもいい」と、破天荒に世界へと突き進む。