井岡、ニエテスと4階級制覇対決V5戦!アンカハスとの統一戦は幻「難しさ痛感」

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチに向けて抱負を語った井岡一翔=東京・赤坂(撮影・堀内翔)
 チャンピオンベルトとドニー・ニエテスの写真を手にする井岡一翔(撮影・堀内翔)
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 ボクシングの志成ジムは2日、都内で会見を開き、所属選手でWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(33)が同級1位ドニー・ニエテス(40)=フィリピン=と7月13日に東京・大田区総合体育館で5度目の防衛戦を行うと発表した。

 井岡は21年大みそかに当時のIBF同級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)と熱望する王座統一戦を行う予定だったが、外国人新規入国が原則禁止されたことで中止。相手を福永亮次に代えて4度目の防衛戦を行って勝利し、改めてアンカハスとの統一戦へ進もうとしたが、アンカハスが2月に王座を失ったため、ニエテスとの指名試合を行うことになった。井岡は18年大みそかにマカオで、ニエテスと互いに世界4階級制覇をかけたWBO世界スーパーフライ級王座決定戦で判定負けしており、雪辱戦となるこの一戦は、王座統一戦へつなげるためにも大きな意味を持つ。

 会見では「望んでいた統一戦ではなく指名試合の時期が来てしまって指名試合になりました。一度負けているニエテス選手と再戦となりますので、チャンピオンとチャレンジャーという立ち位置が変わっての再戦となるので、どちらが真のチャンピオンかをしっかり証明したい」と意気込みを示した井岡。統一戦を目指す立場としては「そんなにメリットのある試合ではない」というものの、「マカオで負けた日から始まって今があると思う。その敗戦を、過去の自分を超えるためにも、あそこから始まったストーリーに終止符を打ちたい」と意義を強調した。

 前回の対戦から、井岡は王座を奪取して4度の防衛を重ねたのに対し、ニエテスは21年の4月と12月に2試合を行ったのみ。井岡はその比較から、「僕が過ごした時間と彼が過ごした時間は、経験だったりやってきた差があるのじゃないかと感じるので、自分があの敗戦から今までやってきたことを信じて、しっかりコンディションを作って挑めば負ける気はしない」と自信を示した。

 前回対戦からのニエテスの変化については、「彼の特徴、スタイルを見て思うのは、年齢を重ねて体が衰えてもスタイルに影響するボクシングじゃない。相手の力を利用して戦う選手なので、試合はやっていないとはいえ、そういった感覚に衰えはと思う」と見ている。互いに決定打を欠く接戦で敗れた前回の対戦を「打ち合うか打ち合わないか、動くか動かないか、という判断が中途半端になってしまった面があるので、打ち合いでも打ち負けているような見られ方をしたと思う」と分析し、「ニエテス戦が終わってからの濃い時間を積み重ねて来れたので、そこの感覚と次の試合へのイメージを組み合わせてやっていけば、しっかりかみ合って、打ち合っても動いても勝てるんじゃないかと思う」と話した。

 一度は決まった王座統一戦が流れたことには「実現したかったのが一番の気持ちでしたけど、やると決めた以上、どんな状況でもやるだけ。自分が行きたい場所に行くためにやる、勝つという気持ちでいます」と受け止める。アンカハスが敗れたことには「ビックリしました。統一戦の難しさを痛感しました」と言い、「IBFにはこだわりはないので、ローマン・ゴンサレス選手は誰もが知っている選手で評価も高いので、ローマン・ゴンサレス選手ともやりたい」と、WBC同級ダイヤモンド王座を保持するゴンサレス(ニカラグア)戦も希望した。

 また、WBA・IBF統一バンタム級王者の井上尚弥(大橋)が井岡の転級を見越しての対戦に興味を示していたことについては、「具体的な要素のある話しじゃない。僕は公の場で階級上げるとも言っていない」と困惑。「どこでそういう話になったかは分からないですけど、しゃべればしゃべるほど自分が損をすると思うので、変に見ている人に期待を持たせることとか現実味がないことで話したくはないですね」と話した。

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