2回TKO完敗のドネア「完全に記憶がない」 井上尚弥との衝撃の264秒を振り返る

 ボクシングの世界バンタム級3団体統一戦(7日・さいたまスーパーアリーナ)で、WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(29)=大橋=に、2回1分24秒TKO負けした前WBC世界同級王者のノニト・ドネア(39)=フィリピン=が試合を振り返り、完敗を認めるとともに勝者をたたえた。

 衝撃の264秒に何が起こったのか。敗北直後の試合会場では「彼はとても強く、勝ちに値する選手でした。おめでとうと伝えたい」とのコメントだけを陣営に託し、会見は行わなかったドネア。宿舎に戻った後に自身のツイッターでライブ放送を行い、契約する米プロモート会社「プロベラム」の公式サイトで詳細を振り返った。

 初回終了間際、右ショートカウンターで先制のダウンを奪われたパンチを「これまでもらった中で最も強烈なパンチだった」と驚きを隠さない。「完全に記憶がない。パンチが見えなかった」と振り返った。

 仕上がりは万全で「ジャブとフェイントで主導権をつかむ」というファイトプランにも自信があった。しかし初回終了間際の一撃ですべてが打ち砕かれた。ダメージは回復せず、2回も井上の強烈な左フックを浴びる。5階級王者は懸命に耐え、自らも起死回生の左フックを狙ってたが、最後は左フックで倒された。「ゲームプランを実行する中で打ち合いに巻き込まれた。私は打ち合いが大好きだから」と語る。

 敗北を受け入れ、勝者を称賛する。「イノウエは強いファイターで、勝利に値する選手。彼のキャリアの中で最高の成績を収めることを願っています」。バンタム級4団体統一を掲げ、WBO世界同級王者のポール・バトラー(英国)との対戦を目指す10歳下の王者に最大限の祝福を送った。

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