闘病中の猪木、ドラマ製作に意欲「猪木対猪木をやろう」密着取材の鈴木健三氏明かす
NHKで放送され大きな反響を呼んだ元プロレスラーで元参院議員のアントニオ猪木の闘病ドキュメンタリーを書籍化した「燃える闘魂 ラストスタンド」(主婦の友社、7月22日発売)発売記念トークショーが18日、都内で行われ、猪木を密着取材した共同テレビプロデューサーの鈴木健三氏と番組実現に尽力したNHK統括プロデューサーの松永真一氏が猪木の現状などについて語った。
猪木は指定難病である全身性アミロイドーシスと闘病中。猪木が設立した新日本プロレスでデビューし、現在はKENSOの名で活動する現役プロレスラーでもある鈴木氏は猪木と15日に会ったといい、体調について「よくもなく、悪くもなく」と語った。
NHKの番組になったことに刺激を受けて創作意欲を見せているといい、「『俺はドラマを作ろうと思っている。アントニオ猪木対アントニオ猪木をやろうと思っているんだ』と真顔で言っていました。今シナリオを作っているそうです」と明かした。しかし、これを聞いた松永氏は「なかなかウチでやるのは難しいかな」と苦笑した。
21年11月にBSプレミアムで89分版、22年3月に総合テレビで45分版が放送された番組の反響は大きく、鈴木氏は「想像以上でいろんな励ましの言葉をいただきましたし、アミロイドーシスにかかった患者さんからも連絡があったり、すばらしい反響をいただきました」と説明。松永氏も「『猪木がんばれ』。この声は世代を超えて多く寄せられました。一番見ていただけたのは40代、50代の男性中心ですけど、意外と猪木さんの現役の頃を知らない若い男性からも、病床での言葉に感動したとが、触れてよかったという声が寄せられました。NHKがプロレスを取り上げることがほぼないので、プロレスファンを中心に反響が大きかった」と語った。また、再放送について「なるべくどこかでやっていきたい」と明かすと、来場者から大きな拍手が送られた。