井上尚弥 バトラー戦早期KO考えず「5ラウンド過ぎてあれ?という雰囲気やめて」
ボクシングのWBA・WBC・IBFバンタム級統一王者の井上尚弥(29)=大橋=が2日、WOWOWの「井上尚弥出演!エキサイトマッチSP『井上尚弥vsノニト・ドネア』第2戦」の収録に出演した。
番組内で激闘を繰り広げた前回から約2年7カ月ぶりの再戦で、WBC同級王者ドネア(フィリピン)に2回TKOで圧勝して3団体統一を果たした試合について自ら解説した尚弥は、収録後の取材で交渉が進んでいるWBO同級王者ポール・バトラー(英国)との4団体統一戦について言及。すでに「スタートは切っている」といい、バトラーの映像も「ちょこちょこ見ている」と話した。
バトラーの印象については番組内では「教科書通りのボクシングなのかなと思うんですけど、自分の距離を保ってよく動く選手」と評しており、「スタイル的に作戦を立てないといけない相手。仕留めるための攻撃の仕方、どういう流れで詰めていくか。またクセなんかも見つけて入り込むときのタイミングだったり」と考えている。
スタイル的には、20年10月に、攻めあぐねながらも2発のカウンターでKOしたジェーソン・モロニーに似ているといい、「ああいう風に少しずつ弱らせていってフィニッシュする。今の考えでは早いラウンドで決着は考えていない。中盤、後半ぐらいに」と想定。早期KOを量産しているためファンの期待は大きいことに「自分の試合は早いラウンド(のKO)が続いていますけど、ボクシングはそんな簡単じゃない」と話し、「5ラウンド過ぎるとあれ?あれ?という雰囲気はやめてほしい。ビシビシ伝わってきますよ」と“モンスター”ならではの悩みも語った。