ランダエタ氏 亀田興毅氏とのファイトマネーで家4軒建てた 大毅会長ジムでトレーナー就任
ボクシング元世界2階級王者で、KWORLD3ジムの亀田大毅新会長(33)が15日、大阪市西成区の同ジムで会長就任会見を行い「世界王者を作るのが目標」と力を込めた。兄の「3150FIGHT」亀田興毅ファウンダー(35)がプロモーター業に専念するため会長職を退き、8月26日付けで副会長を務めていた大毅氏が二代目会長に就任した。
選手育成のための強力なスタッフも加わる。興毅氏と現役時代に2度対戦した元WBA世界ミニマム級暫定王者のフアン・ランダエタ氏(43)が8月にトレーナーに就任。大毅会長は「彼のスキルはすごい」と手腕に期待する。
ランダエタ氏は、興毅ファウンダーと06年に2度対戦。特に話題となったのが初戦で、8月2日に横浜アリーナで対戦したWBA世界ライトフライ級王座決定戦。空位の王座を争った一戦で、興毅ファウンダーは初回にランダエタ氏の右フックを浴びて痛烈なダウンを喫した。そこから後半巻き返し、2-1の僅差判定で自身初の世界王座を獲得した。
TBSで生中継されたこの試合は関東地区で平均視聴率42・4%(ビデオリサーチ調べ)をたたき出した。一方で“疑惑の判定”ではないかとの声もあり、大論争を巻き起こした。同年12月20日に有明コロシアムで開催されたダイレクトリマッチではアウトボクシングに徹した興毅ファウンダーが完封。3-0の判定で初防衛に成功している。
ランダエタ氏は興毅ファウンダーとの試合のファイトマネーなどで、母国ベネズエラに家を4軒建て、両親などにプレゼントしたという。現在3歳になる娘がおり、幸せな生活を用意するためにも再び単身で日本に渡る決断したという。「近い将来、世界王者を2人誕生させたい」と意気込んだ。大毅新会長は、兄のかつての宿敵との異色タッグで世界王者育成を目指す。