アントニオ猪木さん通夜 藤波辰爾が追悼「もう少しね、話をしたかったです」

 葬儀に出席し思い出を語る藤波辰爾=東京都内(撮影・園田高夫)
 アントニオ猪木さんの通夜で祭壇に飾られた遺影(C)IGF
 焼香する参列者(C)IGF
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 1日に79歳で死去した元プロレスラーで元参院議員のアントニオ猪木(本名猪木寛至)さんの通夜が13日、都内で営まれた。近親者に加え、プロレスラーの藤波辰爾、棚橋弘至、オカダ・カズチカらが参列した。

 猪木さんに憧れて日本プロレスに入門、付き人も務めた藤波は、最大の恩人との別れに「遺影を見上げて、言葉をかけようがないというか、見つめるのが精いっぱいだった。自分の人生を変えてくれた方なので、ありがとうございましたという言葉しかない」と胸中を吐露。「いい顔してましたね」としみじみと話すと「『バカヤロー!メソメソしてんんじゃねえ!!』とか言われそうな気がしますね」と思いをはせた。

 伝えたいことを問われると約20秒間、沈黙。「もう少しね、話をしたかったですって。入門した時と全く同じ気持ちで、あれだけ試合で戦っていながら、猪木さんの前に行ったら何も言えないんですよね。それが悔やんでならない。なんであの時間にいろんな話をしなかったのかなって」と言葉を絞り出した。

 猪木さんの存在を問われると「僕の人生そのものというか、いろんな道しるべですよね」と表現。「あの人と常に行動をともにしてきて、それが自分の中での安心感でもあったし、勇気づけられたことも多々ある」と存在の大きさを明かし、「力道山先生が亡くなられた後、馬場さんと猪木さんでここまでプロレスを作り上げてくれて、これから我々が下の世代に猪木さんの闘魂を伝えていかなきゃいけない」と“猪木イズム”の継承を誓った。

 告別式は14日に行われ、後日にお別れの会を予定している。

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