京口紘人 ロマゴンになる 大手プロモーターから期待「そういった選手にならないと」

 ミット打ちで鋭いパンチを放つ京口紘人(撮影・西岡正)
 公開練習で抱負を語る京口紘人(撮影・西岡正)
 ローマン・ゴンサレス
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 「ボクシング・WBA・WBCライトフライ級王座統一戦」(11月1日、さいたまスーパーアリーナ)

 WBAスーパー王者の京口紘人(28)が26日、WBC同級王者・寺地拳四朗(30)との王座統一戦に向けて都内で練習を公開した。契約する英国の大手プロモーター、マッチルームスポーツのエディー・ハーン会長(43)から『チョコラティート』の異名を持つ、4階級を制覇した名王者ローマン・ゴンサレス(35)=ニカラグア=の名も出して期待された。届いた激励のビデオメッセージを受け「そういった選手にならないと、という思いが強くなった」と闘志を燃やした。

 サンドバッグ打ち、ミット打ちなどで1時間以上、入念に調整した京口。陣営の拍手に鼓舞されて、パワフルなパンチを連打するなど、好調を感じさせた。

 スパーリングはちょうど100回消化した。減量は残り約2キロで「しっかり食べて調整できている。今のところいつも通り」と手応え十分。前々戦の米国、前戦のメキシコと同じく、今回も24日からスタッフとともに一軒家に宿泊する。練習だけでなく食事、洗濯、掃除などのサポートを受け「本当にストレスがない。試合に向けて集中できる環境を作ってもらっている」と、効果を実感している。

 この日に公開されたハーン氏のメッセージは「京口の試合は見る価値がある。彼は(全階級を通じた最強ランキングの)パウンドフォーパウンドでもトップの選手。本当にこの試合は今年の中でもすごい試合の一つ」という内容で、京口の実力と、この一戦の重さを強調。京口は以前からハーン氏に『ゴンサレスのようになってほしい』と言われているといい「そういった選手にならないと、という思いが強くなった」と意気に感じていた。

 寺地戦を「今までのキャリアで一番大きな試合」と位置づけ、相手を「僕の中では一番強い相手じゃないですかね。それは素直に認めている」と評価する。ライバルを突破してこそ、チョコラティートへの道は開ける。

 ◆京口紘人(きょうぐち・ひろと)1993年11月27日、大阪府和泉市出身。大商大時代は主将。アマ戦績は52勝(8KO)14敗。16年4月プロデビュー。17年2月に東洋太平洋ミニマム級王座を獲得。同年7月にホセ・アルグメド(メキシコ)からIBF世界同級王座を奪取し、2度防衛後に返上。18年12月にヘッキー・ブドラー(南アフリカ)を破ってWBA世界ライトフライ級王座を獲得し、2階級制覇。20年12月に英大手プロモーターのマッチルーム社と契約した。161センチ。右ボクサーファイター。

 ◆ローマン・ゴンサレス 1987年6月17日、ニカラグア・マナグア出身。08年9月のWBAミニマム級に始まり、10年10月にWBAライトフライ級暫定、14年9月にWBCフライ級、16年9月にWBCスーパーフライ級の世界王座を獲得してニカラグア初の4階級制覇。20年2月にはWBA世界スーパーフライ級王座、22年3月にはWBC同級ダイヤモンド王座も獲得した。15年から16年にかけて米国の権威ある専門誌「ザ・リング」が認定するパウンドフォーパウンドで1位になった。159センチ。右ボクサーファイター。

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