風雲急のタイトル戦線!19日・大阪で朱里-林下詩美 上谷沙弥と岩谷麻優はKAIRIを挟撃

 「プロレス・スターダム」(3日、広島サンプラザホール)

 スターダムが初進出した広島サンプラザホール大会は、1045人の観衆を動員。4大タイトル戦は、王者が仁王立ちして防衛劇を競演した。ワールド王者の朱里は、舞華との激闘を朱世界で制して9度目の防衛に成功。ワンダー王者の上谷沙弥も、白川未奈の挑戦をフェニックス・スプラッシュで退けて連続防衛2位タイのV10を達成した。新日本の米ニューヨーク興行から帰国したSWA世界王者の岩谷麻優は、アルファ・フィーメルにムーンサルト4連発を浴びせて連続防衛をやってのけた。

 次回の大場所興行は19日の大阪府立体育会館第一競技場大会で、昨年の12・29両国国技館で朱里に赤いベルトを奪われた前王者の林下詩美が、リベンジ奪回を宣言した。一方、上谷は次期挑戦者にKAIRIを指名。そして岩谷は新日本との合同興行(19日・有明アリーナ)で開催されるKAIRIとのIWGP女子初代王者決定戦を見据え「IWGP女子王座に集中したい」と、V3防衛を果たしたSWA世界王座の返上を申し出た。

 因縁の刀羅ナツコとの1年4カ月ぶり再会マッチをハイジャック・ボムで制した林下は、朱里の防衛劇を見届けるとリングに上がって挑戦を表明。「新しい詩美が新しい時代を作る」と、復権をアピール。5★STAR GP覇者ジュリアの挑戦が決まっている12・29両国国技館のフィナーレ決戦へ向けて「ジュリアと初対決したい」と、初防衛戦をぶち上げた。

 デビュー14周年とスターダム入団2周年を祝う防衛劇を成し遂げた朱里も負けてはいない。5★SRAR GP公式戦では敗れているが「借りを返してV10だ。覚悟しとけ」と、林下との7度目のシングル対決(2勝1敗3分け)へ必勝を誓った。

 上谷は8・21愛知県体育館大会でのV9戦を直前でキャンセルしたKAIRIとの決着戦を要求。KAIRIが新型コロナウイルスに感染して欠場を余儀なくされたもので「『ベルトが泣いているとか向き合ってない、ウソ泣き』と言われたけど、私はまだまだ向き合い切っていません。IWGP女子王座に夢中かもしれないが…」と、ワンダー戦の再現を熱望した。

 KAIRIは自身のツイッターで「ご指名はとってもうれしいのだけど、11・19はIWGP女子王座戦の前日やね。これは二兎を追わせて一兎も得させようとしない作戦?援護射撃かね?俄然燃えてきました」と返答した。岩谷はSAW世界王座を返上し、IWGP戦一本に絞った。

 KAIRIはワンダー王座(19日)&IWGP女子王座(20日)の2連戦という過酷な戦いを強いられることになった。上谷と岩谷に挟撃される形になり、大阪&東京のタイトル戦線が風雲急を告げる。

 またゴッデス王座戦は、中野たむ&なつぽいの王者組が渡辺桃&スターライト・キッド組と対戦。なつぽいがキッドをフェアリー・ストレインで下して2度目の防衛を決めた。13日の仙台大会では、両チームがタッグ大会の公式戦で再対決する。中野にとって地元凱旋興行となる1・9東祥アリーナ安城大会の開催も決まった。

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