日本Sウエルター級戦・王者川崎と挑戦者出田の38歳対決は「気持ち」で勝負
「ボクシング・日本スーパーウエルター級タイトルマッチ」(8日、後楽園ホール)
前日計量(上限体重69・8キロ)が7日、都内で行われ、王者の川崎真琴(38)=RK蒲田=は69・8キロ、挑戦者で同級6位の出田裕一(38)=三迫=は69・4キロでともに1回目でパスした。
川崎は2度目の防衛戦。4月に越川孝紀(一力)との王座決定戦を制し、7月に丸木凌介(天熊丸木)と引き分けて初防衛した。出田とは19年4月にウエルター級で対戦して2-1の判定で勝利しており、対戦が決まった時には「厳しい試合になるだろうなと思った」と言う。
出田については「しつこい選手で前に出続ける。日本人ぽくなくて、全然表情に出さずに淡々とやってくる。機械ぽい」と評するも、「技術的には自分が上回っている」という。勝敗のポイントを「気持ち」とし、気持ち向こうの気持ちに飲まれなければ問題ない。タイトルを獲りたいという強い気持ちで来るでしょうから、そこに打ち勝てる練習をしている。要は気持ちですね」と自信を示した。
一方の出田は11年8月から19年9月まで1引き分けを挟んで12連敗というどん底からはい上がってのタイトル初挑戦。王者を「強い、うまいチャンピオン」と評し、「全力をぶつけて必ず勝ちにいきます」と闘志を燃やす。
前回の対戦では「やりたいボクシングをさせないボクシングをしてきた」と言い、「今回は自分のやりたいボクシングを徹底的にやって勝つイメージで練習をしてきた」と対策。「自分が前に出て圧力をすべてのラウンドで生かせれば。そこが封じられたら、いろいろ考えてはいるんですが、自分が前に出て相手を下げる」と戦いをイメージした。
タイトル初挑戦に「ワクワクの方が強い。今まで長くやって来てチャンスをもらえたので、必ず結果として出して、会長、ジムに恩返しできれば」と意気に感じている。川崎より上回っている点を問われると、「明確に見えるものではないかもしれないですけど、気持ちだけ」と返答し、「チャンピオンも負けない気持ちはあるんでしょうけど、私は長くやって来てようやく日本タイトルにこぎ着けて、自分の全力を出す気持ちだけは負けていない」と川崎と同じく、気持ちの重要性を強調した。