ノア シングル初挑戦の稲村 ナショナル奪取ならず 王者ワグナー3世と26分熱闘
「プロレス・ノア」(23日、代々木第二体育館)
GHCナショナル選手権試合が行われ、稲村愛輝は王者イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.に健闘及ばず敗れた。ワグナーは初防衛。
進境著しい体重120キロの巨体を持つ突進型パワーファイター稲村は30歳でシングル王座初挑戦。名レスラーのドクトルワグナーを祖父、ドクトル・ワグナー・ジュニアを父に持つサラブレッドのワグナーも30歳で、メキシコ人で初めてノアのシングル王者となった。
パワーを生かしてワグナーと互角以上に渡り合った稲村は、場外でトペを受け止めて鉄柱に打ちつけて腰にダメージを与える。ワグナーも腰の痛みに耐えながら、エプロンサイドを走ってのトペコンヒーロ、コーナー最上段から鉄柵の外へ飛ぶ豪快なプランチャ、雪崩式の高角度回転えび固めなどメキシコ流のテクニックを駆使して反撃した。
26分超の熱闘は終盤に打撃合戦となり、稲村が腰にダメージを抱えるワグナーに打ち勝つ。そして、豪快なフロントスープレックスで追い込み、フィニッシュ技無双を狙ったが丸め込みで切り返されてしまう。そこから稲村はワグナードライバーを連発され、最後はムーンサルトプレスで圧殺された。
ワグナーはリング上で杉浦軍の盟友たちと喜びを分かち合うと、日本語とスペイン語で感謝。さらに、いつもの「ビバ・メヒコ(スペイン語でメキシコ万歳)」だけでなく、「ビバ・ハポン(日本万歳)。ビバ・ノア(ノア万歳)」と叫んで興行を締めた。
チャンピオンベルトをメキシコに持ち帰ることに成功したワグナーはインタビューでも「一言言っておきたいことがあります。ファンのみなさん、稲村さん、サンキュー、グラシアス、ありがとう。ビバ・メヒコ。ビバ・ハポン。ビバ・ノア。みなさん、またすぐに会いましょう。すぐに帰ってきます」と再度感謝した。