吉川梨優那が初戴冠!!元女子世界王者・野上奈々会長と師弟ベルト奪取「最高です」
「ボクシング・WBOアジアパシフィック女子ミニマム級王座決定戦」(27日、ソフィア堺)
日本女子ミニマム級3位の吉川梨優那(21)=ディアマンテ=がWBCアトム級3位のノルジ・グロ(32)=フィリピン=を判定で圧倒し、初のタイトルとなるWBOアジアパシフィック女子ミニマム級王座をつかんだ。元世界王者の野上奈々(旧姓・好川菜々)会長と師弟での歓喜のベルトとなった。
吉川は初回からスピードあるジャブを上下に打ち分け、出入りを意識した攻めで先手を奪う。サウスポーのグロは右アッパーとロングフックを狙うも、吉川のディフェンスが堅い。テンポの良い攻撃を展開し、最後まで主導権を渡さなかった。
6戦目でタイトル初挑戦し、見事王座に輝いた吉川は「最高です。ベルトは重たいですね。落ち着いて相手のペースに巻き込まれないようにディフェンス、特にガードを意識していた。フットワークもフェイントを入れながら戦ってみた」と、会心の内容だった。
元WBO、WBC暫定女子世界フライ級王者の野上奈々会長は「相手は経験も豊富でかなりの難しい試合になるのでは。正直大丈夫かなと思っていた。初めてのタイトルマッチで緊張するはずなのにセコンドの指示を聞いて考え、実行に移して勝てた。今日の出来は100点です」と手放しでまな弟子を称賛。「吉川は小さい時から知っていて、私やオーナーにこうして付いてきてくれて、ジム初のチャンピオンになってくれて今日は素直にうれしい気持ちしかない」と感激した。
奈々会長と夫婦で指導してきた元WBOアジア太平洋スーパーフェザー級王者の野上真司オーナーは「地元でこうしてタイトルマッチができることは選手冥利(みょうり)につきること。感謝して試合を楽しみなさい」と言葉を吉川にかけてきた。吉川は「絶対獲る!という気持ちできつい練習もなんとか乗り越えられた」と期待に応え、ジムにベルトをもたらした。