「ボクシング・バンタム級４団体統一戦」（１３日、有明アリーナ）

　ＷＢＡ・ＷＢＣ・ＩＢＦバンタム級統一王者の井上尚弥（２９）＝大橋＝と対戦するＷＢＯ同級王者ポール・バトラー（３４）＝英国＝が６日、羽田空港着の航空機で来日した。

　英国マンチェスターで飛行機の出発が遅れ、機内で長時間待たされるトラブルがあったものの、疲れを感じさせない元気そうな表情で現れたバトラー。これが初来日で、日本の印象を問われると、「長時間飛行機に乗っていたので、まだ印象はない」と答え、日本での楽しみについても「ボクシングでいい試合をするためだけに日本に来た。そこだけを楽しみにしている」と表情を引き締めた。

　この試合のために約１３週間のトレーニングを実施。「どんな練習をしたかはくわしいことはいえないが、いい練習ができていい準備ができたと思っている」と手応えを感じ、減量も英国で問題ない状態に仕上げてきたという。対策は「戦略的なことは言えないが、ジムでトレーニングをして、ただ勝つためだけにやって来た」と明かさなかった。

　海外ブックメーカーの賭け率は尚弥の勝利が１・０２倍、バトラーの勝利が１５倍と圧倒的な差がついている。それでもこの試合を受けた理由を「一番大きな試合になると思うので受けない理由はなかった。バンタム級で一番大きなチャレンジになる戦いと思っているから」と説明した。

　尚弥のＫＯ勝ちを予想する声も多いが、「それはグッドラック（英語で頑張ってなどの意味）としか言い様がない」と苦笑。尚弥が長期戦を想定する発言をしていることも「彼はおそらくどんな試合の前にもそういった発言をすると思う。お互いにチャンピオンなので、お互いをリスペクトしてそういうことを言っているのだと思う」と冷静に受け止めていた。