スコーピオン金太郎がMVP“毒針”突き刺し栄冠 日本王者へ「あくまでも通過点」
「ボクシング・全日本新人王決定戦」(17日、後楽園ホール)
11階級の決定戦が行われ、不戦勝となった1階級を合わせて全12階級の新人王が決まった。最優秀選手賞(MVP)は3回TKO勝ちしたスーパーライト級のスコーピオン金太郎(26)が東日本MVPに続いて受賞。技能賞はデビュー4連勝の松本海星(21)、敢闘賞は元キックボクサーでデビュー5連勝の石井武志(23)が受賞した。
“毒針”を突き刺して栄冠を手にした。野口とのサウスポー対決となったスコーピオン。ボディー攻めで自身より13センチも高い長身をかがませる作戦で2回に左のカウンターでダウンを奪うと、3回にも左ストレートでダウンを奪い、一気の連打でストップを呼んだ。
試合後は二人三脚で歩んできた元OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者の三谷大和会長に感謝。「あくまでも通過点。日本、東洋太平洋、世界を目指しているのでちょっと休んですぐ練習したい」と目標を掲げた。
ユニークな名は三谷会長の発案。左ストレートがサソリの毒針を思わせ、自身が子供に金太郎と名付けようと考えていたから。昨年の新人王は2戦目で敗れており、そこから「ボクシング面も人間としてもかなり成長できた」と実感。三谷会長は自己分析力が「すごい」と評価する。
減量は2キロほどで、ライト級でも「大丈夫です」というスコーピオンは、まず日本王者を目指していく。