井岡一翔 スタミナ強化に手応え タイソン氏も走った山で走り込み「すごくいい状態」

 「ボクシング・WBA・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦」(31日、大田区総合体育館)

 WBOスーパーフライ級王者の井岡一翔が27日、都内の所属ジムで、WBA同級王者のジョシュア・フランコ(メキシコ)との2団体王座統一戦へ向けた練習を公開した。約3年ぶりに行った米ラスベガス合宿で、元世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏(米国)も走ったという山での走り込みでスタミナを強化したことを明らかにした。7月に第2子の大空翔(たくと)くんが誕生してから初めての試合で「家族のためにも勝ちたい」と誓った。

 統一へ手応え十分だ。この日は師事する名伯楽のトレーナー、イスマエル・サラス氏も同席する中、軽めのシャドーボクシングを短時間披露した。井岡は「すごくいい状態に仕上がっている」と好調をアピール。フランコを「メキシカンスタイルのファイター」と評し、「詰めてくる攻撃に対してしっかりとディフェンスをして、自分の攻撃を組み立てられたらと思う」と戦いをイメージした。

 今回はコロナ禍の影響でできなかったラスベガス合宿を約3年ぶりに7週間行い、サラス氏の直接指導を受けた。タイソン氏も走ったというチャールストン山など3つの山で走り込んだ。「これがスタミナ強化か下半身強化につながるんだろうなと。心臓が破れないかなと思うぐらい苦しい坂。自分のためと思いながら憂鬱(ゆううつ)な気持ちで走っていた」と言う過酷なもので、サラス氏は「これが試合中の技術面のサポートになる」と強調した。

 さらに、サラス氏は勝利のポイントを問われると「(相手は)一直線にやってくるので、いいカウンターを当てたい。井岡には3種類のディフェンスをやってもらいたい。角度を作るために足を生かしたディフェンス、上体を使ったディフェンス、腕を使ったブロック」と返答。「井岡はいいジャブを持っている。ジャブに対してフランコはカウンターの練習をしてきたと思う」と話したが、「これ以上は言えない」と、詳細についてはけむに巻いた。

 大空翔くんが誕生してから初の試合。「子どもたちを見ると、父親として勝ってあげたい気持ちがひしひしとわき上がってくる。自分自身の力になっているので、家族のためにも勝ちたい」と誓った。

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