プロボクシングの４団体統一バンタム級王者の井上尚弥（２９）＝大橋＝が１３日、横浜市のベイシェラトンホテル＆タワーズで会見を開き、ＷＢＡ、ＷＢＣ、ＩＢＦ、ＷＢＯの４王座を返上し、スーパーバンタム級への転向を表明した。一問一答は以下の通り。

　（会見の冒頭）

　「まずこの４団体のベルトを本日をもちまして、返上することをご報告いたします。２０２３年はひとつ階級を上げてスーパーバンタム級への挑戦をしていきたいと思っています。ここから先の挑戦というのは、自分本来体格というのはバンタム級が一番適性だとは思っているのですが、バンタム級ではもうやり残したことはなく、戦いたい相手もいないという現状で、スーパーバンタム級への挑戦を決意しました。ここからは自分よりもデカい相手との挑戦となっていくので、自分自身への挑戦もありますが、ここから先、本当の戦いとなっていくと思うので、自分自身非常にワクワクしながら今年を祈っていけると思っています。スーパーバンタム級への挑戦は皆さんの応援が必要となってくるので、２０２３年もよろしくお願いします」

　－４団体統一を果たしたバンタム級での戦いを振り返って。

　「デビュー当時、バンタム級で戦っているイメージは全くなく、正直ドキドキしていた階級。その階級で結果を残すことができたのも、本当に大橋ジムを選んで、井上家一丸となって練習をしてきて、環境に恵まれたと思っている」

　－次戦についての希望は。

　「時期と対戦相手は会長がおっしゃったように交渉中だと思うが、スーパーバンタム級のトップ戦線で戦っている選手と誰か、できればいいと思っています」

　－スーパーバンタム級での４団体統一へ向けては。

　「目標に掲げていきたいと思っていますし、世界初の偉業になるので、そこを目指してやっていきたい」

　－ベルトをもう少し持ってから返上という考えはなかった？

　「返上の時期についてはいつでもよかった。ベルトは自分にとって宝物だが、執着することなく、返上の時期は会長と相談して決めた」

　－挑戦を続ける源泉となっているものは。

　「自分の強さを追い求めていきたいという気持ちがある。挑んでいきたい思いがあるからこそ、挑戦していきたい。バンタム級でやっていくには自分の中ではシビアなものがあった。パフォーマンスが下がってまで、バンタム級でやりたいとは思っていなかった」