ＩＢＦライトフライ級８位で前ＷＢＣ世界ライトフライ級王者の矢吹正道（３０）＝緑ジム＝が１９日、横浜市鶴見区の横浜さくらジムで、ＩＢＦ世界ライトフライ級挑戦者決定戦に向けて、６回の公開スパーリングを行った。５回にはロープ際に追い込むなど、相手が鼻血を出すシーンも見られた。

　スパーリング相手は日本フライ級１２位の大保龍斗（２８）＝横浜さくら＝。前に出て行くファイターで５、６回と激しい打ち合いとなった。「試合が近いのでケガしないように。ストレートはタイミングが合ってきて打っただけ」と納得。順調かと問われ「そうですね」と頷いた。

　２８日の決定戦は地元の東海地区で行われるが、１７日から２１日まで関東での出稽古に出向いている。中部地方の軽量級のいい選手とのスパーリングのスケジュールが合わないのも理由の一つだが「家にいると、子どもたちがいるので、お菓子とかつまみ食いしちゃう。ホテルだと自分の買ったものしかないので、そういう意味ではいいかな」と笑った。

　決定戦に向けて１００回ほどスパーリングをこなしたという矢吹。相手の２８勝（２０ＫＯ）１敗１分けのロナルド・チャコン（３１）＝ベネズエラ＝については「アマチュアでも結構、いい成績を残している。強いんじゃないですか。でも、あまりそこを意識せず、今回はやっていこうと思う。（中南米の選手に）苦手意識はない」と気合を入れた。