ACミランスカウトも素行不良でかなわず 日本王座初挑戦の元天才サッカー少年・原「チャンピオンは賞味期限切れ」

 「ボクシング・3150FIGHT SURVIVAL vol.4」(4月1日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 同興行のトリプルタイトル戦に出場する3選手が3日、大阪市内で会見した。セミファイナルで日本スーパーフェザー級王者の坂晃典(31)=仲里=に初挑戦する同級1位・原優奈(28)=真正=が、ド派手ファッションで気炎を上げた。戦績は坂が28戦22勝(19KO)6敗。原が15戦12勝(6KO)2敗1分。

 この会見に合わせ新調した自慢の勝負服は青に水玉模様のデザイン。金髪、サングラスでふんぞり返ると「坂チャンピオンは強かったけど落ち目なので、賞味期限が切れた選手。余裕で圧倒したい。目立ちたがり屋なのでこういう舞台はありがたい。さっさとベルト取ろっかなと思ってます」と言い切った。

 会見に同席した元世界3階級王者・亀田興毅ファウンダーも現役時はビッグマウスで知られ、フライパン曲げなどパフォーマンスで盛り上げたが、お株を奪うエンターテイナーぶりに苦笑い。「自信に満ちあふれている。面白い選手。どういう試合をするのか楽しみ」とツボにはまった様子で褒めたたえた。

 原の経歴も驚くもの。小学生時はサッカーに打ち込み、何とイタリアの超名門ACミランからスカウトされた逸材だった。同学年には日本代表FWの南野拓実(モナコ)がおり、ナショナルメンバーでの合宿でともにプレー。将来を嘱望されたMFだった。

 「天才サッカー少年でした」と自ら言うほどの才能。しかし「素行が悪いということで…」とACミラン入りは消滅。試合中、「親をばかにされて切れた」と相手選手の耳をかんだ。マイク・タイソンのような愚行もあったという。

 サッカー留学した山梨の高校でもやんちゃは直らなかった。先輩とけんかし「余裕でKO」したことでたった1年で退学。その後は、マレーシア、シンガポール、韓国など海外を旅して過ごした。

 20歳で一念発起し格闘技を志したが、入門したジムがボクシングのみの「SFマキ」。そこから六島、渥美、千里馬神戸と移籍し、現在の真正ジムに落ち着いた。波乱の人生ながら、昨年10月、波田大和(帝拳)判定で破り、今回の初挑戦権を手にした。

 サッカーへの未練を問われると「全くない」と言う。同学年の南野の活躍にも「(日本代表でも)途中からしか出ていない」と、炎上上等で言い放った。

 妹はプロサッカー選手のMF原海七(みいな、22)でINAC神戸などでプレーし、現在は静岡SSUボニータで活躍。兄妹で切磋琢磨(せっさたくま)し、頂点を目指す。

 王者はKO率の高い屈指の強打者で攻略は容易ではない。それでもACミランが認めた足の技術、スピードが原にはある。「俺にパンチは絶対に当たらない」。タイトルを奪取し、亀田も驚く“炎上ボクサー”になる!?

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