ドタキャン王者の代役は元WBO王者メンデス 亀田興毅氏ピンチ回避でホッ「どんなもんじゃい!」4・16重岡優大と暫定王座戦
プロボクシング「3150FIGHT」でプロモーターを務める亀田興毅氏(36)が10日、渡米を終え羽田空港に帰国した。4月16日のWBCミニマム級王座戦(代々木第二体育館)をインフルエンザ感染によりドタキャンした世界王者パンヤ・プラダブスリ(タイ)の代役として重岡優大(25)=ワタナベ=と対戦する相手が、同級7位で元WBO世界同級王者のウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)に決定したと発表。WBC同級暫定王座戦として実現にこぎつけ「無事にタイトル戦として開催できる。ボクシングの神様はまだ亀田興毅にほほえんでくれていたかな」と胸をなで下ろした。
ドタバタ劇が、大会6日前になってようやく一段落した。“救世主”メンデスを連れて空港到着ゲートに現れた亀田氏は、報道陣の前で「どんなもんじゃい!」と安堵(あんど)のファイティングポーズ。渡米後、観光する暇もなくかけずり回って関係各所との最終交渉をまとめたといい「タイミング良く、メンデスを連れて帰ってこられた。新米プロモーターだが、ダブル世界戦を実現できる」と冷や汗を拭った。
緊急来日したメンデスは「話を聞いて、チャンスだと思ってすぐ決めた」。日本への出発時点で108ポンド(約48・9キロ)と減量も問題ないとアピールし「急に呼ばれたが、コンディションは大丈夫」と拳を握った。
同大会でダブル世界戦を行う重岡の弟、銀次朗(ワタナベ)も正規王者との対戦が叶わず暫定王座戦となる。亀田氏は「兄弟そろって暫定王者というのも歴史的瞬間になる。彼ら2人に期待したい」と異例の事態にプロモーターとして自虐しつつ、トラブルに見舞われながらも実現にこぎつけたことには「世界戦を決めることがプロモーターの仕事。途中はできるのか不安になったけど、(神様は)乗り越えられない試練は与えない」と胸を張った。