亀田史郎氏がトレーナー復帰へ 事実上の永久追放から13年 長男の興毅氏も歓迎

 IBFスーパーフライ級のベルトを獲得した大毅を肩車して喜ぶ亀田史郎氏=13年9月
 記念写真におさまる(左から)JB安河内特命事務局長、IBFベン・ケイルティー氏、亀田興毅氏
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 日本ボクシングコミッション(JBC)からセコンドライセンスを取り消され、事実上の永久追放となっていた亀田史郎氏(57)がトレーナー復帰する見通しであることが13日、分かった。JBCの安河内剛特命担当事務局長が明かした。今後は第三者倫理委員会で審議され、亀田氏の再申請が承認される見通し。3兄弟の長兄、亀田興毅氏(36)も歓迎の意向を示した。

 07年10月の内藤大助との世界戦で反則を促す指示をしたとして無期限のライセンス停止処分を受け、10年にはJBC職員への暴言を吐いたとしてライセンスを取り消され、事実上の“追放処分”を受けていた亀田史郎氏が、再びトレーナーとして表舞台で手腕を発揮する日が間近となった。

 JBC安河内特命担当事務局長は約1年半ほど前に亀田氏からセコンドライセンスの再申請があったことを明かした上で、「現在、(申請の)手続きに入っています。特別な事情がなければ再申請される。そういう状態です」と説明。今後は倫理委員会で審議され、答申を受けた理事長が再申請を承認し、晴れて復帰となる。

 史郎氏は言わずと知れた長男の興毅、次男の大毅、三男の和毅を世界王者に育て上げた名トレーナー。再申請承認の見通しに、長男で3150FIGHTファウンダーの興毅氏は「自分の父親でもあるんですけど、トレーナーとしては非常に優秀だと思うんですよ。自分の父親としても、名誉は回復させてあげたい」と、早期復帰を願った。

 資格回復後は、大毅氏が会長を務めるKWORLD3ジムでトレーナーを務める予定。海外選手からも指導を受けたいというオファーがあるという史郎氏。興毅氏は「大毅が会長をやっているので、そこでいい選手が出てくれれば。認知度を上げてほしい」と父の活躍に期待した。

 ◆セコンドライセンス無期停止 2007年10月11日、有明コロシアムで行われたWBC世界フライ級タイトルマッチ・同級王者内藤大助-亀田大毅戦の12回、大毅がもつれて倒れた際、内藤へのサミング(目つぶし)で減点1、さらに内藤の体を持ち上げて投げ飛ばしたレスリング行為で減点2が加算され、国内では前例のない1回に計3点を減点された。11回の開始前にはセコンドの史郎氏が「タマ打ってまえ」、興毅が「ヒジでもええから目え入れろ」と指示したとされる肉声が生中継したTBSの音声に乗った。16日に反則を指示したとして、史郎氏は無期限のセコンドライセンス資格停止処分を受けた。

 ◆セコンドライセンス取り消し 2010年3月27日、有明コロシアムでWBC世界フライ級王者・亀田興毅が暫定王者ポンサクレックと王座統一戦で対戦。0-2の判定で敗れた試合後、亀田史郎氏は採点に不満を爆発させ、「オレが首取ったる」などと暴言を吐いてJBC関係者らをどう喝した。これにより、史郎氏は同年4月13日に無期限停止中だったセコンドライセンスを取り消され、再申請も認められず、JBC管轄下の試合会場でリングサイド及び控室の立ち入りを禁止となった。

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