井岡一翔の大麻成分検出、JBCが説明 「井岡選手は検査とか方針に対して協力的」発表はフランコ側への「隠ぺい対策」

 日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛・本部事務局長は22日、都内で取材に応じ、21日に世界4階級制覇の実績を持つ井岡一翔(34)=志成=に実施したドーピング検査の尿検体から禁止物質の大麻成分が検出されたことについて説明した。大麻成分については、世界反ドーピング機関(WADA)の基準値を下回る微量のため、JBCは違反しないと判断。24日に予定されている、WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ(東京・大田区総合体育館)は予定通り開催する。

 検体は昨年12月31日に、今回再戦するジョシュア・フランコ(米国)と引き分けた同級2団体王座統一戦の際に採取された。検査結果の公表が世界戦直前になったことについて、同本部事務局長は、「専門性が高かったため議論に時間を要した」とし、複数の検査を行ったことを明かした。「このタイミングで(結果を)出すと(世界戦へ)いろんな影響があるというのは、わかっていた」とした上で、「興行後となると(今回が)再戦でもあるので、フランコ陣営から後で『知っていたら、なぜ言わないのか』と言われるかもしれない。できるだけ早くということになった。隠ぺい(とフランコ側に思わせないための)対策」と説明した。

 井岡は2020年12月の試合で受けた検査でも大麻成分が検出されたが、JBCの検体保管に不備があり、違反は認められなかった。同本部事務局長は、今回について「井岡選手側はわれわれの検査とか方針に対して非常に協力的。同じ業界の人間として、訴訟がなんだという話しではなくて、淡々とやっていくという状況です」と話した。

 井岡は昨年の大みそかの引き分け後にWBO王座を返上。今回は挑戦者として再戦する。21日のJBCの発表後、所属の志成ジムは「禁止薬物を摂取も使用もしていない。潔白を証明していく。このタイミングで発表する必要性があったか疑問が残る」と声明を出していた。

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