フランコ 大幅超過は大麻騒動原因!?「2日前に本人も『この試合が開催されないんじゃないか?』と」
「ボクシング・WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(24日、大田区総合体育館)
王者ジョシュア・フランコ(27)=米国=が23日、都内で前日計量に臨み、1度目は3・1キロオーバーの55・2キロ、約2時間後の再計量は2・9キロ超過の55・0キロで体重超過により王座はく奪となった。井岡一翔(34)=志成=が勝てば新王者、引き分けかフランコ勝利は王座が空位となる。なおフランコは24日にリミット58・97キロの再計量に臨む。
大失態にもフランコは終始冷静に振る舞った。減量失敗についてガルシアトレーナーは「2日前に本人も『この試合が開催されないんじゃないか?』と精神状態的に厳しい状態に追い込まれた」と説明。井岡を巡る大麻問題が原因と示唆した。
20日の公開練習ではリミットまで「0・4キロ」と明かしていた中で大幅超過となった。1度目の計量後の会見時にフランコは「日本は大好き。リマッチで戻って戦えるのはうれしい。いろいろあったが(試合が)できることとなったので楽しみ」と語っていた。
◆日本で行われた世界戦での主な体重超過
▽WBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦(2013年12月3日) IBF王者の亀田大毅とWBA王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)の王座統一戦で、ソリスは1回目に1・4キロ超、2回目も1・1キロ超で失敗すると、水を飲んでギブアップを宣言。WBAは王座を剥奪したが、試合はソリスの判定勝ち。当初は大毅が敗れれば両王座とも空位との説明が、試合後に王座は保持と訂正され、物議を醸した。
▽WBC世界バンタム級王座戦(18年3月1日) 王者ルイス・ネリ(メキシコ)が1回目にリミット(53・5キロ)を2・3キロ超過の55・8キロ、再計量も54・8キロで王座を剥奪された。試合は挑戦者の山中慎介が勝てば新王者、敗れるか引き分ければ空位の条件で行われ、減量のダメージがないネリのパワーに山中が屈して2回TKOで敗れた。
▽WBC世界フライ級王座戦(18年4月15日) 王者の比嘉大吾が1回目はリミットの50・8キロを900グラム超の51・7キロ。2時間の猶予を与えられたものの、約1時間半後に当時所属ジムの具志堅用高会長が再計量断念を申し出て、体重超過で王座剥奪となった。試合は、挑戦者クリストファー・ロサレス(ニカラグア)に9回TKO負け。JBCによると日本選手の世界戦での計量失敗は初めて、比嘉はJBCから無期限のライセンス停止処分を受けた(19年10月に解除)。