村田諒太氏 デビュー2連勝の那須川天心に愛ある指摘「少し言葉が先行」「プロである以上お客様がみたいものを」
「ボクシング・8回戦」(18日、有明アリーナ)
ボクシング転向2戦目となった那須川天心(25)=帝拳=はメキシコのバンタム級王者のルイス・グスマン(メキシコ)に判定3-0で完勝。デビュー2連勝を飾った。
リング上での勝利者インタビューでは、2戦連続で倒しきれなかったないように「まあダウンは取れて、進化してる姿をみせることができたが、最後はあんまりうまくいかない。人生うまくいかないもんだなと」と苦笑いしつつ「これにかけてやってきて、なかなかうまくいかないところもあるが、成長してる姿をみせることできたと思いますし、僕の本気をみせることができたと思う」と、強調。その後も「これ世界で放送されてるんですよね?」と話し、世界に向けて英語で「俺は那須川天心だ。世界チャンピオンになる。世界を変える。チェックしておいてくれ」と、訴えるなど、天心節をさく裂させた。
「PRIME VIDEO」で解説を務めたロンドン五輪金メダリストで、ミドル級元世界王者の村田諒太氏は、天心のインタビューを見た後「う~ん。言葉よりも内容でみてますから。本人も言葉じゃないよねって言ってますけど、少し言葉が先行したかなという気がしますね」と、あえて厳しく指摘。「もちろん進化はすごくしてるし、ボクサーとしてのパフォーマンスは高いですよ。で、『成長した姿をみせられました。満足してます』は素晴らしいことなんですけど、じゃあ皆さまが何を見たかったかってなった時に、それが彼が見せたいものと、お客様が見たいものがイコールしてるかというと必ずしもそうではないわけであって。プロである以上はお客様がみたいものを見せる必要はあると思います」と、語気を強めて語った。
全試合終了後には「那須川天心の成長、これからの意気込みというのは凄く感じた。近い距離でパンチを打てるようになったのは進化しているところ」とし、課題として「今日、寺地(拳四朗)選手が素晴らしい試合をしたじゃないですか。同じ興行に出てるということは彼にとって凄く大きいと思う。フィニッシュまでもっていく選手はどうなのか。今、拳士朗がみせてくれたので、その辺りを学んでほしい」と、挙げた。