W世界前哨戦発表 加納陸は来年、統一世界王座挑戦も!石田匠は拓真に照準「井上選手に勝って名前を売る」

 次戦に向け会見した(右から)加納陸、石田匠
 次戦に向け会見した(右から)加納陸、石田匠、尾崎優日
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 ボクシングの大成ジムは16日、兵庫県三田市内で会見し、W世界前哨戦を12月10日、エディオンアリーナ第2競技場で行うことを発表した。メインは前WBOアジアパシフィック・フライ級王者でWBO世界同級1位の加納陸(25)=大成=が務め、51・5キロ契約8回戦で相手は調整中。加納の戦績は21勝(10KO)4敗2分。

 セミファイナルは元日本スーパーフライ級王者でWBA世界バンタム級1位・石田匠(井岡)が同級8回戦を行う。相手はフィリピン国内スーパーバンタム級5位ジェームス・パガリング。石田の戦績は石田が33勝(16KO)3敗。

 加納は9月10日にキティデッチ・ヒランスク(タイ)に判定3-0で圧勝。先日、ドミニカ共和国で開かれたWBO総会に丸元大成会長が出席し、加納が同級世界王座への指名挑戦権を持つことを確認した。12月17日にWBO世界同級王者ジェシー・ロドリゲス(米国)がIBF世界同級王者サニー・エドワーズ(英国)と2団体統一戦を予定しており、WBO王座を持つ王者は統一戦後、9カ月以内に加納の挑戦を受けることが確約された。

 30時間以上のフライトで乗り込んだ会長の直談判が実った形。いきなり2団体統一王座への挑戦の可能性もある。会長は「うちらはチャレンジャー。四角いリングがあればどこにでも行く」と、海外での挑戦も視野。加納は「ありがたい。しっかりチャンスを勝ち切らないと。(対戦場所は)国内も海外もこだわりはない。来年は勝負の年」とキッパリ言い切った。世界前哨戦は「ディフェンスからのつなぎの攻撃が課題。いい試合をして勝つ」と意気込んだ。

 16歳でプロデビューした加納は、2016年8月、18歳でWBO世界ミニマム級王座決定戦に臨み、元世界王者の高山勝成に完敗。敗戦を糧にアジアで計5本のベルトを奪取し牙を研いだ。7年の時を経て、世界に再び挑む時が来た。

 “関西のプリンス”石田匠は9月11日、WBA世界バンタム級挑戦者決定戦でビクター・サンティリャン(ドミニカ共和国)を判定2-1で逆転撃破。王座挑戦権を得た。同級世界王者・井上拓真(大橋)は11月15日、初防衛戦で同級6位ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)を迎え撃つ。石田はその勝者に来年挑戦することが濃厚ながら、標的は拓真。「井上選手に勝ってほしい。井上選手に勝ってチャンピオンになり名前を売りたい。来年、世界チャンピオンになります」と、闘志を高めた。

 2017年に英国でWBA世界スーパーフライ級王座に初挑戦し判定負け。19年にはIBF同級王座挑戦者決定戦に1-2の僅差判定負け。21年には元世界3階級王者の田中恒成(畑中)に判定1-2で惜敗。世界レベルの敵には過去3戦3敗。あと一歩でチャンスを逃してきた。

 だがすべてを糧にしてはい上がってきた。「あの時(世界戦敗戦)の自分は未熟だった。あの時の自分を超えて強くなった。今の自分に自信がある。スピード、テクニックを見てほしい。自分のスタイルを見せる」。兄・尚弥に続き統一王者を目指す拓真に石田は大きな壁となりそうだ。

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