「ボクシング・世界スーパーバンタム級４団体王座統一戦」（１２月２６日、有明アリーナ）

　プロボクシングの大橋ジムは２５日、横浜市内のホテルで記者会見を行い、ＷＢＣ・ＷＢＯ世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥（３０）＝大橋＝が、ＷＢＡ・ＩＢＦ同級王者、マーロン・タパレス（３１）＝フィリピン＝と１２月２６日に４団体統一戦を行うと正式発表した。７月の前ＷＢＣ・ＷＢＯ同級王者フルトン戦からわずか５カ月で偉業に挑戦。井上は「ＫＯ決着をお見せしたい」と自信をみなぎらせつつ、対戦相手には「危機感がある」と警戒心もにじませた。

　前回７月２５日のフルトン戦後、タパレスがリングに上がってアピールし、４団体統一戦実現の機運が急上昇。正式に対戦が決まり、相手の印象について井上は「ゴリゴリのファイターという印象を持っていたが、この試合が決まってタパレスの映像を見て印象が変わった。上体の柔らかさ、ディフェンスの良さ、思った以上に技術が高い選手という印象を受けた」と明かした。大橋会長も「尚弥と一緒で、印象が変わった。昔のタパレスとは全く別人で、すごく強くなって、うまくなっている」と、侮れない相手だと強調した。

　昨年末のバンタム級での４団体統一戦との心境の違いについて、井上は「今回タパレスが相手ということで、自分自身すごく危機感がある。その点、モチベーションやトレーニングに向かう気持ちは、１年前の４団体統一とは全く違う」と語った。