総合格闘家の朝倉未来が１７日、自身のＹｏｕＴｕｂｅチャンネルを更新。元Ｋ－１王者の魔裟斗（４４）が朝倉が社長を務める「ＢｒｅａｋｉｎｇＤｏｗｎ」に代表される“不良”が活躍する格闘技界の現状に苦言を呈したことについて言及。違和感を口にした。

　「魔裟斗さんが不良みたいなのが輝きすぎて、せっかく俺がすそ野を広げた格闘技がめちゃめちゃになってるみたいな発言をして、話題になってるみたい」と切り出した朝倉。魔裟斗はＲＩＺＩＮのフェザー級王者・鈴木千裕が「今の日本の格闘技界は不良やヤンキーが輝く時代になっていて、格闘技の質を下げている」と発言したことに同調する形でＹｏｕＴｕｂｅで語っていた。

　朝倉は鈴木の発言について「（先日の公開練習で）俺はトップ選手がそう思ってくれてることはめっちゃ良いことだと思うって言った。練習してない不良が輝いて、自分たちみたいに努力してる格闘選手にスポットが当たらないのはおかしいと思って発言していくことは良いことだと思う」と理解を示した上で「アウトサイダーがバズってた時も同じことが起きてて、アウトサイダーの選手とＤＥＥＰとかに出てる選手でいったら努力の量とか質が違ったけど、アウトサイダーの選手の方が求心力が高くて、今のブレイキングダウンと一緒の状況が起きてた。俺たちも感じていた。お互いの意見がぶつかりあうと、より格闘技界が広がっていくと思う。どっちも共存する方がいいんじゃないかなと」と、両方が共存していく形が理想との見解を示した。

　その上で魔裟斗の発言については「現役のトップ選手が発言するのはいいと思うんだけど、魔裟斗さんに最近ちょっと思うのは、総合格闘技について解説したりさ。すごい人なんですよ、魔裟斗さんって。本当に時代を築いた人で、すそ野を広げたってことも分かるし。ちょっと出過ぎてる感じがするなってっていうか。現役の選手じゃないし、そもそも別競技に口出す必要あるのかな？初めて言わせてもらいますけど。俺がボクシングの試合に意見するのと一緒じゃん。ジャンル違うから偉そうにいえないし。水抜きもやめた方がいいと言ってたけど、組み技はやったことないですよねっていう」と、違和感を口にした。

　魔裟斗は５日に自身のＹｏｕＴｕｂｅチャンネルに投稿した動画で、鈴木の発言に同調し「格闘技の未来がなくなる。裾野がしぼんじゃうね。せっかく俺とかが格闘技をスポーツに持っていって、裾野を広げたのにさ。不良のやんちゃなものになっちゃうと、親が子供にやらせたくないからね。そうなると裾野が小さなパイになっていって、人口が減っちゃうんじゃない。不良が更生してスポーツやるんならいいけど。俺もやんちゃな頃もあったけど、途中から自分の中でアスリートに変わっていった。それなりの言動も会見の時にはそれなりのファッションもしたけど。正統派の方が裾野は広がるよ」と、現状に苦言を呈していた。