那須川天心 能登のため勝利を 金ぱくパワー&総額1500万円寄付で縁の被災地に誓う
「ボクシング・8回戦」(23日、エディオンアリーナ大阪)
ボクシング転向3戦目を23日に控える東洋太平洋スーパーバンタム級6位・那須川天心(帝拳)が21日、WBAバンタム級14位のルイス・ロブレス(メキシコ)と大阪市内で記者会見に挑み、1日に起きた能登半島地震の被災者を勇気づける勝利を誓った。
15日に所属ジムなどと協力して被災地へ1000万円を寄付したことを自身のX(旧ツイッター)で明らかにしていたが、それ以前にも自身のポケットマネー500万円を寄付していたことを明かした。総額1500万円に加え、今回の試合に先駆けたポップアップストアの売上金や募金も寄付する予定で「困っている人や大変な人にすぐ手を差し伸べる人にならなきゃいけないと思ってきた」とおとこ気をみせた。「僕のやったことはきっかけに過ぎない。これが広がっていけば。日本が大変な時に格闘技は日常に必要ではないが、興行で戦うことの素晴らしさを伝えていきたいので」と寄付に至った理由を説明した。
被災地に縁も感じている。減量中に食べていた金箔(きんぱく)入りふりかけが石川県内の製造元だったことが判明し「金のパワーってすごいので食事に取り入れた。それをインスタグラムに上げたら製造の会社から『ありがとうございます』みたいなメッセージが届いた。いろいろつながっていく感じもある。戦うって、勇気を与えられる」と、勝利を届ける覚悟を示した。
ロシアの侵攻を受けているウクライナの首都・キーウから来日して会見に同席したWBAフライ級王者、アルテム・ダラキアン(36)には現地情勢を尋ねた。通訳を介して質問をぶつけ「今も空襲のサイレンが鳴るなど(情勢が)やばいって聞いて、そんな中でも来てくれてありがとうというか。戦うことでしか見せられない。こんな状況でも戦いは続くんだな」と、命の危機と向き合いながらもボクシングにかける姿勢にリスペクトを送った。