那須川天心がプロ3戦目で初TKO勝ち 4回開始も相手右足首負傷で立てず 唐突決着に思わず確認「マジで?KOでしょ?」バンタム級での世界獲り宣言!「いける」

 「ボクシング・8回戦」(23日、エディオンアリーナ大阪)

 東洋太平洋スーパーバンタム級6位・那須川天心(帝拳)が54・8キロ契約でボクシング転向3戦目に挑み、初の世界ランカーとなるWBAバンタム級14位のルイス・ロブレス(メキシコ)に3回TKO勝ちした。

 1回は間合いを計りながらの展開で、那須川がうまく左ボディー、左フックを当てていった。2回は互いに激しく手数を出していく中で、那須川が徐々に圧力を強めていく。3回には終盤に左ボディーを効かせて押し込むと、4回の開始のゴングが鳴った後、ロブレスが立てず、あっけなく勝利が決まった。ロブレスが右足首を痛め、試合続行不可能となった。唐突な終幕に那須川自身が「マジで?KOでしょ?」と確認する場面もあった。

 「(相手が足痛めて続行不能に)キックの試合みたいですね。進化してる姿をみせられたと思う。自分自身強くなっている」と胸を張りつつ「まだ進化続けている途中。みんなKOできないって言ってたけど、まあKO?、TKOできたと思う。今後も強くなり続ける。今回ダメージないんで、次もすぐ試合したい。どんどん強い相手と。今回今までで一番軽い体重でやりましたけど、もっと下でバンタム級でいけると実感してる。日本人強い選手いるけど、しっかり世界狙っていく。皆さん待っててください」と、宣言した。

 那須川はプロ転向から9カ月で2戦2勝。世界王座への挑戦権がある15位以内に上がるためにも重要な一戦だった。さらに、初のKO勝利へも周囲の期待が膨らんでいた。10日の公開練習では「KOする詐欺はやめようと思います」と冗談混じりに話し、前日計量後にも「ホントにKOを狙うというか、チーム一丸となって全部やってきたんで、それを出すだけ」と意気込んでいた。

 また、自身の影響力を示す意味もあった。1日に起きた能登半島地震の被災者支援のため、所属ジムなどと協力して1000万円と、自身のポケットマネー500万円を寄付。試合に先駆けたポップアップストアの売上金や募金も寄付する予定だ。21日の記者会見では「日本が大変な時に格闘技は日常に必要ではないが、興行で戦うことの素晴らしさを伝えていきたいので」などと話していた。

 ◆那須川天心(なすかわ・てんしん)1998年8月18日、千葉県松戸市出身。5歳で極真空手を始める。2014年、キックボクシングのRISEでプロデビュー。16年、RIZINで総合格闘技デビュー。1日で2戦2勝。18年、ボクシング元世界5階級王者メイウェザーと3分3回の非公式戦で対戦し、1回TKO負けした。22年、武尊との頂上対決に勝利。キック全勝でボクシングに転向、23年4月にプロデビューし判定勝ちした。同年9月の2戦目も判定勝ちした。身長165センチ。右ボクサーファイター。

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