ボクシングの世界スーパーバンタム級４団体統一王者の井上尚弥（３０）＝大橋＝が、元世界王者でＷＢＣ同級１位のルイス・ネリ（２９）＝メキシコ＝と５月６日に東京ドームで対戦することで合意したと２４日、米スポーツ専門局ＥＳＰＮ（電子版）が報じた。東京ドームでのボクシング興行が実現すれば、ヘビー級王者のマイク・タイソン（米国）が１９９０年に世界戦を行って以来、３４年ぶり３度目となる。

　井上は昨年１２月、史上２人目の２階級４団体王座統一に成功。ネリは２０１７、１８年に山中慎介に連勝したが、初戦は禁止薬物が検出され、再戦は体重超過で王座を剥奪されたトラブルメーカーで、日本では「悪童」と称される。

　大橋ジムの大橋秀行会長はこの日、デイリースポーツの取材に対して「調整中としか言えない」と答えた。

　東京ドームでのボクシング興行は２回とも、タイソンが世界ヘビー級王座防衛戦を行った。１回目は８８年３月２１日でトニー・タッブス（米国）に２回ＫＯ勝ち。９０年２月１１日にはジェームス・ダグラス（米国）に１０回ＫＯで初黒星を喫し、王座から陥落した。いずれも観客は５万人超だった。