井上尚弥「東京Dでメインは最大のモチベ」 実現なら34年ぶり 5・6ネリ戦に前向き「侮れない相手」
ボクシングの4団体統一スーパーバンタム級王者・井上尚弥(30)=大橋=が29日、都内のWOWOWで番組収録後、報道陣の取材に応じた。元世界2階級王者でWBC1位の“悪童”ルイス・ネリ(29)=メキシコ=の挑戦を、5月6日に東京ドームで受けるという報道に対して「ボクサーで、東京ドームでメインを張れるといったら、モチベーションになると思いますよ」と前向きに語り、ネリを想定した練習も「何となくはしている」と明かした。
実現すれば、まだ自身は生まれていない90年2月11日のマイク・タイソン-ジェームズ・ダグラス戦以来、34年ぶりとなる東京ドームでのボクシングマッチ。尚弥は番組内で「最大のモチベーションというか、これだけデカい会場でやれることは本当にうれしいと思いながら、(練習を)やっていきたいなと思っています」と話し、ときめきを抑えきれない様子だった。
取材では「あとはそこを満員にできるかどうかというところもかかってきてますし、そこもひとつモチベーションになっている」と高揚感を隠し切れず、「(報じられている日は休日で)けっこう来やすいんじゃないかと思うし」と、“やる前提”の発言も出た。
ネリについては「実力はあると思いますよ。回転力の中に力強さも入ってくるし、侮れない相手ではある」と高く評価し、「対戦相手に対してもすごいモチベーションは高い」と歓迎した。
日本では山中慎介との2試合でのドーピング疑惑、さらに体重超過で悪名高いが「順を追って、ちゃんと挑戦者決定戦とかもこなしてきている。日本での過去の因縁というものを持ち込んで試合をしようという気はない。この試合が決まれば、しっかりと挑んでいきたい」と“ネリ退治”を期待するような周囲の雑音とは一線を画した。
一方で、ネリや陣営がその話題を持ち出してきた場合は「山中さんを応援していたファンの方だったり、そういう人たちの気持ちを持って臨みたい」とも話し、ドーピングに関しても「すごく厳格にいこうかなというのは(大橋秀行)会長とも話しています」とした。
番組内では「今年は3(試合)はやりたいですね」とも述べた尚弥。5月、東京ドームの“開幕戦”で、力強く白星発進を決める。