前ボクシング連盟会長の山根明さんが肺がんで死去 84歳 18年に助成金不正流用など告発相次ぎ辞任 「カリスマ」強烈キャラも話題に
アマチュアボクシングを統括する日本ボクシング連盟の前会長、山根明さんが31日、肺がんのため、大阪市内の病院で死去した。84歳だった。
山根さんは2000年シドニー五輪で日本代表監督を務め、連盟の副会長などを経て、2011年2月に会長に就任。国際大会への積極的な派遣などの強化策を打ち出し、12年ロンドン五輪では村田諒太の金メダルなど日本勢初の1大会複数メダルにつなげた。12年10月にアマチュア団体としては異例の「終身会長」となった。
しかし、2018年6月に、300人を超える関係者、元五輪代表選手らから、助成金の不正流用、反社会的勢力との交際やパワハラなどが告発された。山根さんは一部を除いて不正疑惑を否定したが、反社会的勢力との交際は認めた。騒動の責任を取る形で同年8月に辞任。その後、連盟から除名された。
山根さんが特定の地域や選手に優位な判定を求めたとされる“奈良判定”も話題に。“奈良判定”は流行語大賞のトップ10入りを果たした。
強面にサングラスの外見、さらに自身を「カリスマ山根」、「歴史が生んだ歴史の男」などと評する強烈なキャラクターが話題となり、バラエティー番組などでも活躍。19年には独立系プロボクシングの新団体「WYBC(ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ)」を設立した。