今年で40歳の出田 24歳の挑戦を退け日本王座を防衛 渡来は米合宿の成果を見せ快勝

 「ボクシング・日本スーパーウェルター級タイトルマッチ」(13日、後楽園ホール)

 10月で40歳になる王者・出田裕一(39)=三迫=が、15歳下の最強挑戦者・小林柾貴(24)=角海老宝石=との壮絶な打ち合いを制した。「圧力に下がらされてしまって思うようにいかなかった」と苦しんだが、偶然のバッティングで小林の右目がふさがり、7回負傷判定で2度目の防衛に成功。これで王者、暫定王者、最強挑戦者を相手に3連勝を飾ったが、「私の要望は上を目指すとかはないので、(三迫貴志)会長に用意していただいたステージを一つ一つクリアしていく」と謙虚に話した。

 セミファイナルのスーパーライト級8回戦では昨秋、5週間の米合宿を行った日本スーパーライト級5位の渡来美響(25)=三迫=がフィリピン同級1位のアリ・カネガ(26)に快勝。2回に右ストレートでダウンを奪い、4回開始早々、右を効かせてからのラッシュで2度目のダウンを奪うとレフェリーが試合を止めた。

 最後は有効打から近距離でパンチを重ねるという米合宿での学びが「まさにそのまま出た。無意識で、練習でやっていたことがそのまま出た」と振り返り、「目標は世界チャンピオンなので、スキルを上げることだけ意識して」と上を見つめた。

 第3試合のミドル級4回戦では俳優・伊吹吾郎(78)の孫・伊吹遼平(28)=三迫=がプロ3戦目で吉野健二(23)=角海老宝石=と対戦。1回に右目上をカットされ、2回には逆に左目上を切り裂いたが、3回には被弾が増え、最終4回、ロープに詰められて連打を浴びたところで試合を止められた。

 また、日本スーパーライト、同ウェルター、東洋太平洋スーパーライト、WBOアジアパシフィックウェルター(2度)の各王座を獲得した小原佳太(37)=三迫=が、メインの前に引退式を行った。16年のIBF世界スーパーライト級王座挑戦を「リングの外にたたき出されて世界の壁を知った」と振り返りつつも「本当に幸せなボクシング人生でした」と述べ、テンカウントゴングを聞いた。今後は「僕の知識と経験を知ってもらえるジムを作り、ジム経営をしたい」という。

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