「プロレス・ブラッドスポーツ」（６月２２日、両国国技館）

　元ＵＦＣ世界ヘビー級王者で、新日本プロレスやＰＲＩＤＥなど日本マットでも活躍したプロレスラーでＭＭＡファイターのジョシュ・バーネットが主宰するプロレス団体「ブラッドスポーツ」が日本に進出し、６月２２日に東京・両国国技館で第１回大会を開催することが１４日、都内で発表された。

　ブラッドスポーツはこれまで米国で９大会を開催し、４月の第１０回大会を経て日本「ブラッドスポーツ　武士道」として上陸する。

　バーネットは団体を立ち上げたきっかけを「プロレスとコンバットスポーツ（総合格闘技やグラップリングなど）と両方やっていると、プロレスには何か欠けていると思ったことがある。スピリット、ハートをプロレスにもう一度持って来たいと思ったのがきっかけ」と振り返った。

　団体の理念を「レスリングが持っている、最も純粋なものをやるべきだと思った。私がアントニオ猪木、ビル・ロビンソン、カール・ゴッチ、マット・ヒューム、エリック・パーソンらに教わったことをもっとマットの上で見せていきたいと思った。ブラッドスポーツは私がいないとできない、他のものと全く違う団体」と説明。

　ロープは設置せず、ＫＯ、ギブアップ、レフェリーストップで決着するというルールについて「ロープに頼らない、選手の本当の技量によるパフォーマンスが頼りということになる。ロープがないことで危険性が増すのは事実で、ロープに頼らず危険を回避する術を選手が見せないとならない」と解説した。

　記者会見には第１弾の参戦選手として、第１回から出場しており、２０１９年の大会ではバーネットと１５分時間切れで引き分けている鈴木みのるが登場。バーネットは「最高のアスリートであるために必要なスキルもタイトルも全て持ち合わせている、ブラッドスポーツに欠かせない選手」と、起用理由を説明し、さらに世界中から最強のプロレスラー、プロ格闘家の参戦を募った。

　鈴木は「ただの、普通の試合だと思っています。特殊なルールだろうと、どこであろうと、たとえ走る列車の中であろうと、原っぱであろうと、有刺鉄線に囲まれたリング上であろうと、俺にとってはただの１試合なんで」と自身の考え方を述べた上で、「たぶん日本人では（ブラッドスポーツを）一番経験している方なんで。何もないんで。ロープもないしアイテムもないんで、よりスキルは求められる。そんな印象はある」と、ブラッドスポーツ独特の厳しさを語っていた。