中嶋勝彦 「闘魂」封印でもV4防衛「××スタイルを思い切りぶつけられた」
「プロレス・全日本」(20日、後楽園ホール)
メインの三冠ヘビー級選手権試合は、アントニオ猪木さんの商標を管理する猪木元気工場から抗議されて「闘魂スタイル」を封印した王者・中嶋勝彦が、双子の弟・斉藤レイの負傷で代わって挑戦してきた斉藤ジュンの挑戦を退け、4度目の防衛に成功。「××(バツバツ)スタイル」を新たに掲げた。
入場してきた中嶋のガウンには、「闘魂」の上に「××」とテープが貼られていた。
試合では強烈な右ローキックと左インローで斉藤の巨体を削っていく中嶋。終盤には三角絞めをリフトアップされてスラムされ、スピアー、チョークスラムを立て続けに食らい、二度目のチョークスラムはフランケンシュタイナーで切り返したものの、直後にノド輪で吹っ飛ばされる。
フィニッシュを狙うジュンに背後に回られた中嶋だが、うまく投げると逆転の張り手からノーザンライトボム。18分11秒、片エビ固めで3カウントを奪った。
この日はくしくも猪木さんの81回目の誕生日。中嶋は「今日という特別な日にこの全日本プロレスのリングで、精いっぱいの俺の××スタイルを思い切りぶつけられた!斉藤ジュン、レイ、ありがとう!」と感謝。共闘を呼びかけたが、ここは断られた。
さらに「明るく楽しく激しい全日本プロレスさんよう、元気が足りないよ!この元気に!馬鹿に!戦う××スタイルの中嶋勝彦が、今もなおベルトを持っている!俺は宣言する。いつなんどきでも全日本プロレスの挑戦を受けてやる!そろそろ出てきていいんじゃないのか?」と猪木語録を織り交ぜて諏訪魔の挑戦を求めたが、出てきたのは安齊勇馬。
安齊は「全日本プロレスを見に来た皆さんに笑顔で帰ってほしい。全日本プロレスの俺たちでそのベルトを取り返します」と挑戦表明し、中嶋も「俺の首かっ切ってみろ!」と、またもや猪木語録で挑戦を受諾した。
セミファイナルの世界ジュニアヘビー級選手権試合は、王者・田村男児が阿部史典の挑戦をラリアートからの片エビ固めで退け、3度目の防衛に成功。試合後はライジングHAYATOが挑戦を表明した。
さらに、バックステージには今月いっぱいでみちのくを退団し、3月からフリーとなるMUSASHIが登場。「このリングで一緒に戦わせてもらっていいか」と全日本ジュニアに参戦表明し、田村と握手。「俺が全日本ジュニアをもっと面白くしてやる。名だたるレスラーが巻いてきたベルトを腰に巻きたい」と、宣戦布告した。