「リベンジ」目指す田中恒成 両国国技館は「兄弟にとって忘れられない場所になる」 兄亮明も五輪で栄誉

 前日計量をパスしたWBO世界スーパーフライ級1位・田中恒成(撮影・佐々木彰尚)
 前日計量をパスしたWBO世界スーパーフライ級1位・田中恒成(左)と2位・クリスチャン・バカセグア(撮影・佐々木彰尚)
 前日計量をパスしてフェースオフをするWBO世界スーパーフライ級1位・田中恒成(左)と2位のクリスチャン・バカセグア(撮影・佐々木彰尚)
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 「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級王者決定戦」(24日、両国国技館)

 トリプルタイトル戦の前日計量が23日、行われた。リミット52・1キロに対して、同級1位の田中恒成(畑中)、同級2位の2位のクリスチャン・バカセグア(メキシコ)とも52・0キロでともに一発クリアした。

 世界6階級制覇のオスカー・デラホーヤの24戦目を上回る、21戦目での史上最速の世界4階級制覇への再チャレンジとなる田中。2020年大みそかに井岡一翔にプロ初黒星を喫し、4階級制覇に失敗したWBO世界スーパーフライ級戦以来、3年2カ月ぶりの世界戦に「コンディションはバッチリです。この日にかけて準備してきたので」と意気込んだ。

 計量後には「相手が打たれ強いとかダウンをしていないとか関係ない。俺がKOで倒したい。KOで勝ちたい」と改めてKO勝利を宣言した。会場の両国国技館で試合に臨むのはアマ時代も含め初めて。21年の東京五輪では、兄の田中亮明がフライ級で銅メダルを獲得した。無観客で会場には行けなかったが、16年リオデジャネイロ五輪を逃し、雌伏の時を過ごした兄を見てきただけに、努力の証しを手に「メダルって、こんなに重いんだと思った」という。

 「(兄が)あそこでメダルを取って、自分も4階級制覇に挑む。(国技館は)兄弟にとって忘れられない場所になる」と田中。相手は違うが「3年前のリベンジ」という4階級目の頂へ、すべての準備は整った。

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