村田昴が1年5カ月ぶり国内戦でKO勝ち「タイトルを狙っていきたい」
「ボクシング・8回戦」(2日、後楽園ホール)
WBA世界スーパーバンタム級13位の村田昴(27)=帝拳=がセミファイナルで、長期米合宿を経て2022年10月1日以来の国内マッチに臨み、8戦8勝のフィリピン王者アレックス・サンティシマ(23)を沈めた。
ここまで5戦5勝で、全て4回までにKOしている村田は初の5回突入となったが、6回終盤から猛攻を加え、この日、効果的に決まっていた左ボディーを強烈に決めてフィニッシュ。膝から崩れ落ちたサンティシマは、苦痛の表情で10カウントを聞いた。
無敗対決を完勝で制した村田は、連打でのフィニッシュ狙いから、強い一発でのフィニッシュ狙いに切り替えたことを説明し、「今日は粟生さん(粟生隆寛トレーナー)と試合の中で考えながら。それはちょっと上達したかな。次につながる試合になったと思います」と成長に手応え。「今期の目標は、タイトルをねらっていきたいと思います」と、日本あるいは地域タイトルに照準を合わせていた。
IBF世界ライトフライ級15位の高見亨介(21)=帝拳=は初のメインで、元日本、WBOアジアパシフィック、東洋太平洋同級王者の堀川謙一(43)=三迫=と対戦。2002年生まれ、キャリア6戦目の高見に対し、堀川は1980年生まれ、キャリア62戦目という一戦だ。
優勢に試合を進めた高見は4回に左フックでよろめかせ、6回終盤にラッシュを仕かけるとレフェリーが試合を止め、6回2分50秒、TKO勝ち。高見は「すごいクレバーでポーカーフェースで、効いたそぶりも顔に出ない人なので、戦っていてやりづらかった」と振り返り、初の日本人との試合をKO勝ちして「倒しきって勝てたので、周りの評価も少し変わったんじゃないかな」と笑顔。「日本タイトルでもなんでも、何かタイトルにからめたら。ヘマしないように、マジメにやってきたい」と、次の目標を掲げていた。
ライト級2戦目となった元日本フェザー級王者・丸田陽七太(26)=森岡=は、IBFパンパシフィック王者プームリットデーット・チョンラトンダンムロンクン(22)=タイ=に判定勝ち。大学の先輩・村田と米合宿を共にしていたWBPアジアパシフィックフェザー級13位の金子虎旦(25)=帝拳=は、フィリピンスーパーバンタム級1位ジュンリク・カスティノ(25)に強烈な左ボディーで4回KO勝ちした。