前WBOAP王者・吉川梨優那 敵地韓国での再起戦はドロー 相手は女医ボクサー
「ボクシング・WIBAミニマム級王座決定戦」(17日、ソウル)
前WBO女子アジアパシフィック・ミニマム級王者の吉川梨優那(22)=ディアマンテ=が韓国・ソウルのスイスグランドホテルソウル特設会場で、WIBA王座(JBC未公認)の決定戦に臨み、ソ・リョギョン(32)=韓国=と1-1(94-96、96-94、95-95)のドローに終わった。
吉川は1月にWBOAP王座2度目の防衛戦で中野真由美(中野サイトウ)に判定負けして以来の再起戦。敵地韓国に乗り込み、女医ボクサーとしても知られるソと拳を交えた。人気低迷中の韓国ボクシング界の中では異例のビッグイベントとして、この試合をメインに現地では午後5時から9時までの枠でテレビ生放送された。
リングアナウンサーから“日本のリトルモンスターが襲来”と紹介された吉川は2回に右フック、左アッパーを好打し先制するが、ソも反撃。一進一退の攻防が続き、吉川は先手でパンチを出すが、決定打を打ち込めず、三者三様の判定で勝利をつかむことはできなかった。
吉川は「相手の長いストレートに距離を詰め切れず、自分のやりたいことをやらせてもらえなかった。敵地だし、皆さんに勝ってたよ、良かったよと声をかけてもらいましたが、自分としてはしっかり攻略できなかったので、しょうがないと思う」とコメント。野上真司プロモーターは「アウェーということもあり、はっきりと取れなかったら厳しいと思って指示を出した。序盤は良いパンチも決まり、これはいけると思ったが、さすがに大声援を背に盛り返してきた。終わった瞬間届いたかなと思いました。残念の結果になったが、敵地の中で終盤の追い込みを決めて、負けなかった梨優那は立派。この結果は必ず後々に生きると思います」と前向きに話した。
吉川は9戦6勝(2KO)2敗1分け。ソは8戦7勝(5KO)1分け。