内藤と辻が前哨戦で2年8カ月ぶり対戦 辻「覚悟はいいんだろ?両国で笑うのはこの俺だ」
「プロレス・新日本」(3日、後楽園ホール)
6日・両国国技館大会のメインイベント、IWGP世界ヘビー級選手権試合で、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの同門対決を行う王者・内藤哲也(41)と挑戦者・辻陽太(30)が、最初で最後の前哨戦を行った。
内藤と辻の対戦は、2021年8月に行われた辻の壮行試合以来。春の本場所ニュージャパンカップを辻が制したことで、内藤への挑戦が実現した。
この日の内藤は高橋ヒロム、辻はBUSHIをタッグパートナーに、メインで激突。先発した両雄は、辻がいきなりジーン・ブラスターで突っ込んで内藤がかわし、開戦早々ヒートアップする。
2度目の対戦では内藤がマンハッタンドロップ後にツバをはきかける挑発的な行動を見せるなど丁々発止の駆け引きがあり、最後はBUSHIがヒロムからブシロールで14分32秒、3カウントを奪った。
辻は「8年前、俺はテレビの前でベルトを投げる内藤哲也の姿に奮起した。それから時はたって、ここ後楽園ホールで戦った。その時は歯が立たなかった。ただな、今は違うぞ」と内藤に語りかけ、「目標は達成するためにあり、憧れは越えるためにある。これは内藤哲也との戦いでもあり、過去の俺との戦いでもある。なあ内藤さん、過去と戦って何が悪いんだ?俺はなりたい自分になる。内藤哲也、覚悟はいいんだろ?両国で笑うのはこの俺だ」と、中邑真輔の言葉を引用して宣告した。
無言で退場した内藤は、バックステージで「辻陽太が今年のニュージャパンカップで優勝したことが、偶然じゃなく必然だったって、対戦してみて改めて感じましたよ」と成長を認めつつも、「ここで陽太の勢いを止めてこそ、われわれロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、そして内藤哲也、そして辻陽太のためになると思うんだよね。全力で今の辻陽太の勢いを止めて見せますよ」と、防衛を誓った。
セミファイナルは両国のIWGPジュニアヘビー級選手権試合の前哨戦で、王者のSHOの戦い方は成田蓮、挑戦者のYOHは海野翔太と組んでのタッグマッチ。
ベルトを盗んでいたYOHは試合前、SHOに反則をしなければベルトを返すと持ちかけ、SHOも反則をしないと約束してベルトは返却された。そんな約束は守られるはずもなく、反則を織り交ぜて攻め込んでいったSHOだが、YOHがダイレクトドライブからの体固めで16分1秒、3カウントを奪取した。
YOHはSHOに「改めて君から決意表明をしてもらいたい。正々堂々とやるって聞きたい」と要求したが、ダメージで息も絶え絶えのSHOは答えられず。YOHはSHOを無理やり抱き起こし、全く似ていないSHOの声色で「私SHOは、YOHと正々堂々と勝負することにします」と勝手に約束していた。