怪物・辻陽太がIWGP戴冠宣言「新日本の価値を守るため、内藤に勝たなければならない」
「プロレス・新日本」(6日、両国国技館)
メインのIWGP世界ヘビー級選手権試合でロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン対決を行う王者・内藤哲也(41)と挑戦者・辻陽太(30)が決戦前夜の5日、都内で調印式と記者会見を行った。
辻は「この世界には一つのルールがある。変化したものだけが、変化に適応できたものだけが生き残るということです。だから、新日本プロレスも、これからの新時代、変化していかなければならない。でも、そんな世の中で、普遍的なものもあると俺は思っています。新日本プロレスにとってその普遍的なものはIWGPヘビー級のベルトだと思っています」と切り出した。
IWGPヘビー級王座がIWGP世界ヘビー級王座となったことで「その価値が少し変わってしまったように感じるんですね」と指摘した辻は「変化して、それが間違っていたのなら、それを認めて戻すこと、それも生き残るための変化なんじゃないかなと俺は思っています。新日本プロレスの価値を守るため、そして新日本プロレスのために、俺は明日、内藤哲也に勝たなければならないと思っています」と訴えた。
内藤は「今、新世代と言われる選手たちが何人かいる中で、間違いなく陽太が頭一つ二つ三つ抜けてるでしょう。今の新日本プロレスのトップの一角でしょう」と辻の力量を評価。ニュージャパンカップを制した辻を「俺以外の最強レスラーなワケですよ。ベルトを巻くのが早いとか、そんなことはないですよ。まさに今が旬なんじゃないですか」と、既に王者にふさわしいと認めた。
その上で「ここであっさりトップに行ってしまうよりも、もう一段階二段階ヤマがあって、たくさん悩んで上に行ってこそ、さらに今以上に大きい辻陽太になるんじゃないかと思う。さらに大きな辻陽太を生み出すためにも、俺がここで大きな壁にならなきゃいけないんじゃないかな」と、辻の前に立ちはだかることを強調した。
辻は「それは内藤さんの意見であって」と一蹴し、「俺はこの勢いを止めたくない、止めるつもりもない。俺はここでこのベルトを取らなければいけないと思っている。俺の意見、内藤さんの意見、ぶつかりますけど、俺は止まる気はないです」と、時代を変えることを宣言していた。
NEVER無差別級選手権試合で激突する王者EVILと挑戦者の鷹木信悟の調印式と記者会見では、鷹木が「新日本に来た時、同じユニットを組んでいた時もあるから、正々堂々やったらいいんじゃないの」と要求。
これに対しEVILはニュージャパンカップでの遺恨を持ち出して「やってることはヤカラと一緒だよ」と、自分のことは棚に上げて鷹木を非難。「師匠のアニマル浜口もふびんでかわいそうでならねえよ、こんな出来損ないの弟子がいたらな。浅草も泣いてるよ。明日はきっちり防衛して、NEVERの威厳を保って、新日本プロレスがクリーンな会社だって世間にアピールしてやるから、ありがたく思えよ!」と言いたい放題だった。