井上拓真に大差判定負け…無念の石田匠が涙「王者もうまかった」現役続行へ意欲「全然諦めきれない、燃え尽きてない」
「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
王者井上拓真(28)=大橋=が同級1位の挑戦者、石田匠(32)=井岡=を判定3-0で下し、2度目の防衛に成功した。石田は1回にカウンターの左ジャブでダウンを奪ったものの、その後はペースを握れず、大差の判定負けで世界戴冠はならなかった。
石田は無念の表情でインタビュールームに現れ、目に涙を浮かべながら「自分の出せる力は出せたかなと。出せなかった部分もあるが、結果は結果なので(仕方ない)。いいジャブが入って、感触的にも良かったし、タイミングも良かったので乗っていけるかなと思っていました」と述懐。アッパー被弾で鼻から出血し、後半も手数を出してきた相手に対応し切れず、判定で大差をつけられた。「まあ自分が弱かったと言えばそこまでなんですけど、チャンピオンもうまかったですし、想像以上に自分のボクシングができなかった。対策されていたというか、自分もワンパターンになってしまって、見ての通りですね」とうなだれた。
今後について聞かれると、「正直、全然諦めきれないです。まだ気持ちも(切れてないし)体も動きますから」と即答し、「(陣営と)話し合うが、燃え尽きてない。今、正直そう思っています」と現役続行に意欲。また、体感した東京ドームの大舞台については「いい景色でしたね。この中で試合できたことはすごく光栄ですし、忘れられない日になりました。けど、このままでは終われないなという気持ちに正直なってます」と再起を誓った。