ネリ撃破で防衛の井上尚弥 次戦は9月にサム・グッドマンと防衛戦へ リング上に呼び「防衛戦したい」グッドマンも「絶対やりましょう」
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。
試合後は、IBF、WBOの同級1位、サム・グッドマン(豪州)がリングに上がった。井上は「次戦、9月ごろにサム・グッドマン選手と防衛戦を行いたいと思います。これから交渉していきたいと思います」と宣言。グッドマンも「自分もベルトが欲しくて、ここまでやってきた。絶対やりましょう」と応じた。
歴史的な一戦で、“悪童”をその拳で成敗してみせた。1回に強烈な右を放つと、ドームが思わずどよめいた。ネリも前に出て応戦。左を豪快に振り回して、井上を威嚇した。接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウンを喫した。
しかし、2回に仕切り直すと、カウンターの左フックを浴びせてダウンを奪い返した。3回からは激しい打ち合いを展開。4回中盤には互いに足を止めて、挑発しあう異例の場面もあった。5回には井上のパンチがクリーンヒットする場面が続き、徐々にネリが失速。ネリが頭をぶつけ、井上がクレームをつける場面も。ネリには大きなブーイングが飛んだ。その後、ロープ際の攻防で井上の左フックでネリが2度目のダウンを喫した。
井上は6回一気に攻勢に出て、中盤にロープ際に追い詰めると衝撃的な右ストレートを浴びせて、ネリは3度目のダウン。TKO決着となった。
井上は試合後の勝利者インタビューで「プレッシャーがあったんですけど、皆さんの声が僕の力になりました。本当にありがとうございました」と語り、1回のプロ初ダウンについては「1ラウンド目のサプライズ、たまにはいかがでしょうか?」と笑って話した。