統一王者の井上尚弥 初のダウン「逆にあったからこその戦い方」「東京ドームでやることにものすごいパワー」一問一答

 1回、ダウンした井上尚弥(撮影・西岡正)
 ルイス・ネリを下し、笑顔を見せる井上尚弥(撮影・伊藤笙子)
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 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)

 スーパーバンタム級4団体タイトルマッチでの大一番を制した統一王者の井上尚弥(31)=大橋=は、鮮やかなTKO勝利に高揚感を漂わせた。東京ドームでのボクシング世界戦興行は、ヘビー級王者のマイク・タイソン(米国)がプロ初黒星を喫した1990年2月以来34年ぶり。日本ボクシング界にとっての歴史的一日を、“怪物”がきっちりと締めくくった一問一答要旨。

  ◇  ◇

 -試合を振り返って。

 「自分の中でも激闘という試合ができたんじゃないか。1ラウンド目にダウンを喫したが、最終的にはKOで勝つことができたので、自分の中でいいキャリアを積むことができた」

 -ダウンの影響は。

 「ダメージはさほどなかった。パンチの軌道が読めなかったので、1ラウンド目とあってダウンはしたが、全然引きずることはなく、2回からポイントを計算しようかなと。冷静に戦うことができた。ちょっと出だし気負っていた部分があったので、ダウンして冷静に立て直せた。逆にあのダウンがあったからこその戦い方ができた」

 -途中でトリッキーな動きもあった。パンチを見切ったのか。

 「見切りもそうだが、やっぱり試合を通して主導権を握っていくと。気持ちの面で上回っていかないといけないこともあるので、駆け引きという意味でやりました」

 -大観衆でのプレッシャーは。

 「自分にとって東京ドームでやることにものすごいパワーももらったが、重圧やプレッシャーもあったと振り返って思う。入場で東京ドームの景色を見て、舞い上がってはないが、ちょっと浮足(だった)というか、(試合中に)そういうシーンはあった」

 -花道で何度も見渡していた。

 「東京ドームをかみしめながら、4万人のお客さんをしっかり見ながら入場することができた」

 -最後に一言。

 「また9月、グッドマンと交渉を進めていきたい。それと今日獲得したWBCの(歴史的な試合の勝者に贈られる)ダイヤモンドベルトは大橋会長にプレゼントしたい」

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