辰吉寿以輝 タイ人サウスポーに3-0判定勝利で無敗継続も父・丈一郎は辛口「教えた事をやってない」
「ボクシング・8回戦」(18日、エディオンアリーナ大阪)
ボクシング元WBC世界バンタム級王者、辰吉丈一郎(54)の次男、寿以輝(27)=大阪帝拳=がスーパーバンタム級8回戦でチャイワット・ブアトクラトック(32)=タイ=に3-0判定(77-75、78-74、79-73)で勝利し、通算16勝(10KO)1分けで無敗を継続した。
寿以輝はトランクスを血で染め、試合を振り返った。サウスポーのチャイワットに対し「予想以上にやりにくかった。独特の間があり、腕も予想より長く感じた。届かないと思っていた距離が届いた」と苦戦。パンチを打った後の隙を狙われる場面もあった。3Rに両者バッティングで左まぶたをカット、7Rはパンチをもらい右まぶたも切れた。「流血で見にくかったが試合に影響はない」としたが、根気強く相手にボディーを浴びせ、6Rは相手をふらつかせ、ロープ際まで後退させる一撃も食らわせた。
リングサイドで見守った父・丈一郎は「勝ちかもしれんが、内容は意味ない。サウスポーとやり慣れていないのもあるが、(相手の攻撃をかわす)左足の位置など、教えた事をやってないんやもん」と手厳しかった。将来的な国内、アジアのタイトル戦については「絶対無理や。あの程度のレベルでは勝てん」とバッサリ。「もっとサウスポー対策をせなあかん。立ち位置、足の位置、バランス。口で言っても分かっていない」と辛口で課題を挙げた。
サウスポーとキャリア2戦目で1勝1分けとなった寿以輝は、タイトル戦について「やれるならやりますが、自分からは言えない。もっとしっかり練習したい」と話した。大阪帝拳の吉井寛会長は次戦について「傷があるのでしっかり治して、早くても年末」とした。