重岡銀次朗が7・28滋賀で防衛戦 兄・優大はセコンドに「ついてもらいます。心強い」
「ボクシング・IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(7月28日、滋賀ダイハツアリーナ)
王者の重岡銀次朗(24)=ワタナベ=が1位で指名挑戦者のペドロ・タドゥラン(27)=フィリピン=と3度目の防衛戦を行うことが29日、東京・五反田のワタナベジムで正式に発表された。滋賀県での世界戦は初開催で、銀次朗は世界戦5戦目で初のメインイベント(メイン自体は経験済み)となる。
銀次朗は「いずれ戦うことになるのは分かっていた。好戦的で、今までやってきた中ではすごく強い選手」と挑戦者を評価した上で「いつもKOを狙っているので、どう倒して勝てるか。根性がある選手を倒してこそ評価される」とKO宣言。元王者でもあるタドゥランは「頑丈」(プロモーターの亀田興毅氏)で、プロではKO負けしたことがないが「逆にすごくやる気が入っています」と、望むところと言わんばかりだ。
町田主計トレーナーは「ファイターで手数の多い選手なので、銀次朗とはかみ合うかなと思う。いつも通り上(顔面)と下(ボディー)で一回ずつ倒そうという話はしている」と話した。タドゥラン対策として、フィリピンからスパーリングパートナーを2人、6週間にわたって招くという。
世界戦では初のメインを務める銀次朗は「メインイベントもずっとやりたくて気合が入ってるし、しっかり防衛します。興行のメインを張るってことで、僕が今まで以上にしっかり盛り上げていかないといけない。一番の責任を持って盛り上げたいと思うし、それにふさわしい倒し方、熱い試合をしたい」と責任感をみなぎらせた。
今月上旬、プエルトリコで開催されたIBFの総会に出席した際、昨年4月16日のレネ・マーク・クアルト(フィリピン)とのIBF世界ミニマム級暫定王座決定戦でファイト・オブ・ザ・イヤーの表彰を受けた。
その際、WBOで世界2階級を制した名王者イバン・カルデロン(プエルトリコ)のジムで1日練習し、「頭の振りが少ないからもっと頭を振れ。動き続けろ」と助言された。「僕の課題であるディフェンス面でプラスというかヒントになるのかなと思いました」と、短いながらも得るところがあったという。
また、これまで3戦連続、兄弟そろい踏みで世界戦を行ったが、3月31日、メルビン・ジェルサレム(フィリピン)に判定2-1で敗れてWBC世界ミニマム級王座から陥落した兄の重岡優大(27)=ワタナベ=は今回、試合がない。
そのため、過去3回の世界戦では自身の試合後、兄のセコンドに入っていた銀次朗は「まだ話はしていないですけど、(優大にはセコンドに)付いてもらいます」というプランを明かし、「かなり心強いです。僕のことを分かっているし、一番的確で的を射たことを言ってくれるので、セコンドとして頼れる存在です」と期待した。
名王者のアドバイスと頼れる兄のセコンドを得て、世界王者としての初のメインではさらに強くなった銀次朗の姿を見せられそうだ。