「プロレス・全日本」（２９日、後楽園ホール）

　王者・ＥＣ３（４１）に本田竜輝（２４）が挑戦したＮＷＡ世界ヘビー級選手権試合が行われた。

　両雄の入場前にＮＷＡ世界王者のテーマ曲が流れ、聖地は厳かな雰囲気に包まれた。握手に始まり握手に終わったこの一戦、序盤に場外戦はあったものの、クラシックかつ重厚な展開となる。

　マッチョな体に似合わずフィストドロップ、バックドロップ、テーズプレス、ＤＤＴとオーソドックスな大技を繰り出すＥＣ３に対し、本田もスパインバスター、ラリアット、ジャーマンスープレックスホールドで追い込んでいくが、最後は１２分２７秒、パイルドライバーからの片エビ固めでＥＣ３が防衛に成功した。

　ＥＣ３は再襲来を予告し、本田にも「また会おう」と再挑戦を期待した。本田は「あークソ、ＥＣ３に負けたー！」と悔しがりつつも「なかなか、世界を知る男はそう簡単じゃねえな」と潔く負けを認めた上で「ただ、この全日本プロレスは世界一の団体、世界一のリングだ。俺はこのまま全日本プロレスの頂点を狙っていくぞ」と、気を取り直していた。