井上尚弥 フェザー級転向を求める声を一蹴「おまえら下げて来い」 次戦白紙も「誰が相手でも強さを見せる」

 練習を再開した井上尚弥=大橋ジム(撮影・吉澤敬太)
 本格的に練習を再開した井上尚弥=大橋ジム(撮影・吉澤敬太)
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 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31)=大橋=が29日、横浜市の大橋ジムで本格的に練習を再開し、記者会見を行った。9月に予定される防衛戦の相手は流動的になっているが、泰然自若。一方で、IBF世界フェザー級王者ルイス・アルベルト・ロペス(30)=メキシコ=がXで対戦要求ともとれる画像をアップするなど、フェザー級転向を求める声が増えているが、井上は「やりたいんだったらおまえら下げて来いって話ですよ」と一蹴した。

 尚弥は6日に東京ドームで、ルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKOで下した後「何も考えずに」過ごしたという。「感じていないところでのストレスがあると思うので、そこをいったんフラットにして今日から練習再開と決めた」と説明した。

 ネリ戦後にリングインして、友好的にやりとりし、対戦確実とみられていたIBF・WBO1位のサム・グッドマン(オーストラリア)はこの日、7月10日にWBC8位のチャイノイ・ウォラウット(タイ)と対戦すると発表。新たな候補として元IBF王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)が浮上している。

 尚弥は「ボクシングあるある」と笑い飛ばし、グッドマンについては「自分はもう交渉して9月って勘違いして、先走ってリングに上げちゃった。そしたらどうやら全然違った」と苦笑いで早合点を打ち明けた。

 大橋秀行会長は次戦の相手を未定とし、グッドマンについては「交渉の余地は残しているけど、どうなるかは分からない」と説明。尚弥は「僕は誰とでもいい。今はフラットな状態で練習を再開しようと思っている。誰が相手でも強さを見せるという意味では変わりないのかなと」と、泰然自若としていた。

 語気を強めたのはフェザー級転向を求める声に対してで「それに関しては言いたいことはいろいろありますよ。スーパーバンタムに敵がいないから階級を上げろっていうのもおかしな話ですし、そんなにやりたいんだったらおまえら下げて来いって話ですよ」と一喝。ボクシング界の頂にいる男は、外野の声には動じない。

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